アスコム、952円+税、2010年初版刷、222頁、状態、並上
今までの経済理論では説明のつかない、
400年に一度の大転換期に直面しているのだ!」
「ミスター円」と呼ばれ、通貨を誰よりも熟知している、
元財務官僚が、混迷する世界経済の行方をズバリ、
読み解いた!
「この大不況は、これから10年つづく?」
「1ドル60円台時代が到来する?」
「〈不況の正体〉はこれだ!」
この一冊で、日本の将来がわかる!
日本の大問題が今すぐわかる!!
「ミスター円」がわかりやすく解説、
日本経済【最新】入門!!
◎アメリカ、ヨーロッパは「失われた10年」に突入した!
◎中国・インド経済が世界の中心で“繁栄”を叫ぶ!?
◎ズバリ、2050年の経済大国はどこか?
◎「1ドル70円」時代で、どうなる? 日本経済
◎“危機的な状況”1ドル60円台突入の可能性も
◎日本の選択「榊原プラン」
◎ピンチをチャンスに変える!「世界同時不況」時代の生き方
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私は、アメリカでかつてない長期の大不況が始ったと
考えています。この大不況は、ヨーロッパや日本経済にも
深刻な影響を及ぼし始めています。
だから「世界同時不況」が始ったと見るべきだ、
というのが私の認識です。
確かに世界金融危機で各国の経済は大きく落ち込んだものの、
懸念されていた1929年の世界大恐慌のような大破局はなかった。だから、世界経済はゆっくり回復しつつある、
と思うかもしれません。
しかし、一時的に上向いたり下向いたりする小状況を含む、
世界同時不況という大状況が始ったと考えるべきです。
これが続く期間は、少なくとも3~4年、おそらくは10年か、
さらに長いでしょう。
第1章 世界同時不況がすでに始っている!
灯りが消され、夜が暗くなってきたアメリカ
回復に最低10年かかるアメリカ経済
ヨーロッパも構造的な大不況に襲われている
現在の状況とそっくりだった「1870年型大不況」
「自動車の時代」は終わりつつある
「モノ」から「サービス」の時代へ
リーマン・ショックの打撃は、なぜ日本が最大だったのか
順調な中国経済が日本に好景気をもたらしていた
日本を襲う「デフレ」「円高」「株安」の〝三重苦〟
「デフレ」の見方が間違っている
デフレを恐れる必要はない!
第2章 アメリカ、ヨーロッパは「失われた10年」に突入した!
始りは、ルービン財務長官の「強いドルはアメリカの国益」戦略
アメリカの没落はサブプライムローンの焦げ付きから始った
「金融大量破壊兵器」がバラまかれていた
地方銀行が大量倒産している
潜在的失業率は20%にも!!
州政府の財政悪化で社会的インフラが劣化している
アメリカはすでに「失われた10年」に入った
オバマ政権から経済閣僚が逃げ出している
自由な国から、要塞化するアメリカ
金融危機で大混乱するヨーロッパ
お荷物「PIGS」諸国が抱える問題とは?
悪いのは「PIGS」だけではない!
問題の根っこにあるのは「EU内の二重構造」
ヨーロッパも「失われた10年」へ
第3章 中国・インド経済が世界の中心で“繁栄”を叫ぶ!?
日本を追い越し、中国は世界第二の経済大国に
中国の成長を阻む三つの懸念材料
中国政府がバブル抑え込みに懸命になる理由
都市と農村の格差はなぜ埋められないのか
潜在的反日というチャイナ・リスクは確かに存在するが……
「戦略的互恵関係」でやっていくしかない本当の理由
中国バブルが崩壊する事態はあるのか
リーマン・ショックからもっとも早く立ち直ったインド
日本はインドと相性がいい
中国とインドの成長は、世界同時不況を食い止められるか
ズバリ、2050年の経済大国はどこか?
世界の中心は、中国とインドに戻っていく
経済のヘゲモニーが移るとき大混乱が起こる
日本はアジアの中でどう生きるべきか
第4章 「1ドル70円」時代で、どうなる? 日本経済
1949年の1ドル=360円が、日本の復興を助けた
71年のニクソン・ショック=金ドル本位制崩壊はなぜ起きたのか
バブル経済へのレールを敷いた85年の「プラザ合意」
異例の協調介入を呼んだ95年の異常な「超円高」
為替介入で最大限の効果をあげる方法
いまや「円高ドル安」が常態化した時代になった
「円高」というより「ドル安」なの
95年の円高と、何が決定的に違うのか
日米協調介入が絶対にできない理由
“危機的な状況”1ドル60円台突入の可能性も
日銀には、この円高を食い止める方策がない