司馬遼太郎著、「城塞」です。読みやすい改版・上中下全3巻(文春文庫)です。状態は、全般にかなり良好です。送料はクリックポストで185円です。
◆内容: 「城塞」とは天下の巨城、「大阪城」のことである。本能寺の変以来、30年にわたって大阪城に君臨する豊臣家は、太閤秀吉の死後、地方の一大名同然となっていた。豊家再興を切望する淀殿・秀頼の母子。一方、関ヶ原から14年、覇道を歩む徳川家康は多年の野望を実現すべく、大阪方に対し方広寺鐘銘事件などの策謀を次々とめぐらす。ついに、その巧みな挑発にのった大坂方は、西欧の城塞をはるかに凌ぐといわれた巨城に籠城して開戦することを決意する・・・。真田幸村、後藤又兵衛ら、関ヶ原でむなしく敗れた豪将たちを迎えて籠城作戦をとる大坂方。みずから40万の兵をひきいて包囲する徳川家康。かくて大坂冬ノ陣の激戦の火蓋は切られた。真田丸にたてこもる幸村の神技を思わせる戦闘指揮にもかかわらず、天守閣に大筒を撃ち込まれた淀殿は、家康の調略にのって和議に応じ、さらには城の外濠ばかりか内濠までも埋められてしまう・・・。裸城となった大坂城に対して、家康は最後の戦いをしかける。夏ノ陣を前にして、大坂方には、もはやいかなる勝機も残されてはいなかった。数十万の東軍を相手に、真田幸村、毛利勝永らは、家康の本営にまで斬り込む働きをするが、後続の部隊がなく、いずれも城を墳墓に討死してゆく。秀頼、淀殿は自尽し、大阪城の炎上をフィナーレに戦国時代はその幕を閉じる。陥落する城塞の運命に託して、豊臣家滅亡の人間悲劇を壮大なスケールで描く歴史長編。
本作「城塞」は、関ヶ原の戦いを扱った「関ヶ原」の続編的な作品であり、かつ、「国盗り物語」、「新史太閤記」、「覇王の家」、「関ヶ原」に続く、司馬戦国シリーズ(5部作)の完結編である。また、「覇王の家」以来、家康の生涯を扱った「家康3部作」と呼ばれることもある。
◆著者、司馬遼太郎は1923年、大阪市生まれ。旧制大阪外国語学校(現在は大阪大学外国語学部)蒙古語学科に入学後、1943年11月に学徒出陣により仮卒業し(翌年に正式卒業)、陸軍の戦車第十九連隊に入隊。満州配属を経て栃木県佐野市で終戦を迎え、復員後は新世界新聞社を経て、産経新聞社京都支局に入社。その後、文化部長、出版局次長を勤めたが、記者として在職中に執筆を開始。1956年、司馬遼太郎の名で応募した「ペルシャの幻術師」が講談倶楽部賞を受賞し出世作となった。1960年、「梟の城」で直木賞を受賞し歴史小説に新風を送る。翌年から本格的に作家生活に入り、「竜馬がゆく」、「燃えよ剣」、「国盗り物語」、「坂の上の雲』など数々の代表作を世に送り出す。戦国・幕末・明治を扱った作品が多い。「街道をゆく」をはじめとする多数のエッセイなどでも活発な文明批評を行った。1981年、日本芸術院会員。1991年、文化功労者。1993年、 文化勲章受章。1996年死去(享年72)。筆名の由来は「司馬遷に遼(はるか)に及ばざる日本の者(故に太郎)」から来ている。
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