新品未使用。在庫がだいぶ少なくなってきました。
今なきかつての第2の国産ドライブトレーンコンポーネントメーカー、前田工業サンツアーのトップグレードシュパーブ・プロシリーズから1986年秋に登場してきた、結局最終型となった評価の高かったフロントディレーラーです。箱なしです。
現行のトップグレードのアルミパーツと比較してもそれほど遜色があるようには思えないほど十分に素晴らしいつくり、そしてやはり材質です。ワイヤー固定ボルト圧入部分には高トルクでしめつけてねじ山をなめないようにヘリサートコイルを圧入、ピボット部分には高力黄銅ブッシュを圧入しスムースな動きとグリス循環溝を切っておくことで長期間のオイルレスでもスムースなシフトを約束。耐久性もこのころから急激に向上しました。
84年DURAで導入されたアイデアでアウターとインナーガイドプレートを直接ビスでつなぐデザインは85年スプリントですでに導入されていましたが、それをこのシュパーブ・プロでも踏襲。大幅に剛性向上に役立ち、変速レスポンスが改善されました。
ガイドプレート自体も熱処理のされたスチールで、チェンをスムースに流すために表面高度の高いものになっています。ストローク調整用のねじも傾斜がつけられていて調整が容易。またこの最終型シュパーブ・プロ直付タイプはワイヤーを固定したあとからでも台座に固定する上側に1つボルトがついていて微妙なアングル調整が可能になっていたりとメンテナンス性にも十分配慮された設計になっていました。リターンスプリングは現行製品とくらべやや強めの設計なので手元変速レバーではやや引きは重くなるかもしれませんが、トルクがかかったままの変速でもスパーンとインナーにチェンを確実に誘導し、切れ味によさはサンツアーの血統を忠実に受け継いだものになっています。手元変速だとリターンスプリングが強すぎるので、引きが重くなってしまいインデックスに負担をかけてしまうとおもうので、むしろWレバーなどとの組み合わせにお勧め。アウタープレートとインナープレートの間隔はやや狭めなのでトリム調整などは少し頻繁になるかもしれませんが、細かく調整できるWレバーの人には気にならない話か。
また昨今上級グレードのFメカのガイドプレートがアルミやカーボンに進化してしまっていて、それはそれでそういう選択肢があるのは大変いいことなのですが、なにかとフロントの変速の微調整をするときにはフレームとの相性の問題でガイドプレートの曲がりを局所的に意図的に変形させてやったりすることができる鉄ゲージのFメカというのも本当は残しておいて欲しいところで、とくに材質、仕上げなどのいい上のほうのグレードでということですと、選択肢が少なくなってきてしまった昨今では貴重な存在といえるでしょう。
定価の設定は92年サイスポオールカタログによると5340円(税抜き)だった。
純日本製。
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