写真1枚目 商品
写真2枚目 対応するSE/30およびSE用電源ユニット
写真3枚目 電圧調整のための工夫
写真4枚目 付属品
写真5枚目 別売の「直付け用オプション」を装着したところ
写真6枚目 他社の製品に使われているAC/DCコンバータ
写真7枚目 経年劣化したメインケーブルの実際の電圧降下(上は新品ケーブル)
電源ユニット内の電源回路基板と置き換えるためのインプレースユニット
出力電圧の増強とパワーアップの本物の「強化」
125.2W出力・ファンレス
No.6430 SE/30 強化電源ユニット (内蔵置換用) Marushin製
SE/30ユーザーがかかえる電源の問題の本質は「+5V電源電圧の不足」にあります。
+5V電源電圧の不足と電源パワー(供給電力)不足は混同されがちですが、まったく別物です。
古いSE/30の電源ユニットは、コネクタ端子の酸化膜や接続の電線、基板自体の劣化により途中経路の抵抗値が
上がって、ロジックボードのICにSE/30の電源規格下限値である+4.85Vに満たない電圧しか供給できない状況にな
っていて、このことが普段でも正常起動を拒み、増設ボード類の追加の足かせになっているのですが、これを電力
不足が主原因だと思い込んでいるケースが多々見受けられます。
乾電池と豆電球の関係でいうと
乾電池を並列に2本つけても両端電圧は1.5Vのままで、明るさは1本の場合からまったく変化しません。
乾電池を直列に2本つけたら両端電圧は3.0Vで、明るさは向上します。
乾電池をいくら並列に増やしても電圧が大きくならない限り明るさは増しません。
これは単三電池を容量の大きな単一電池に交換しても明るさが変わらないのと同じです。
(点灯時間は長くなりますが)
これは純正電源(76W)の何倍もの強化電源ユニットをつないでも、それに、より高い電圧に調整する機能がない限
り、「鬼の泣き所」である出力電圧不足はなんら改善しないことを意味します。
本商品は、+5Vおよび+12Vの出力電圧をより高く調整出力でき、純正の1.6倍の電力供給も可能な「真の強化電源
ユニット」で、既存の純正電源ユニットの中身とそっくり入替えできるインプレース(内部置換)方式のユニットで
【商品説明】
国内外で販売されているSE/30強化電源(ファンレス)としては、最大の125.2W出力の強化電源ユニットです。
おもな特長
1.SE/30およびSE用のSONY製、SGP(シンガポール)製、ASTEC製のいずれの電源ユニットからの内部置換に対応
(写真2枚目)
2.+5V電源は電源ユニットの出口で最大+5.5Vまでの可変が可能
3.「独立した電源×3台」構成なので+5Vと+12Vは個々に独立して電圧調整が可能 (写真3枚目右上の青いボリューム)
4.内蔵されたデジタル電圧計と付属のボルトメーターの2つを使って、同時確認しながら電圧を調整 (写真3枚目右下)
5.本電源ユニットの出力は3つ (写真3枚目左)
OUTPUT1: 通常の10ピン出力(アナログボードへ)
OUTPUT2: ATX電源のFDD電源タイプの4ピンコネクタ
SD-SCSI変換基板用の電源
本電源ユニットと付属のボルトメーターとの簡易校正用
など
OUTPUT3: ユーザー側で自由に使える2.54mmピッチの4ピン穴
SE/30本体の冷却ファンを静音タイプに改造したい場合の電源ピンに活用 など
6.本商品の取り替えにはドライバだけあれば、海外製のような「機種に合わせたハンダづけ作業」は不要
(電圧調整にはマイナスの時計ドライバー小も必要)
7.ASTEC製電源ユニットへの取り換えはハンダゴテが不要で、付属の「ASTEC用取り替えケーブルセット」を使ってSONY
製と同じコネクタタイプの簡単な着脱に (ラジオペンチがあると作業しやすい)
8.別途出品の「No.6342 SE/30 強化電源_直付け用オプション」を使えば、アナログボードの元のネジ穴位置に直接固
定できて、ClassicシリーズやPlusのように一体となった「アナログ電源ボード」として使用可能 (写真5枚目)
【注意】
本電源ユニットは、パソコンの内部で使用する「PC用スイッチング電源」として電気用品安全法での除外品目に該当し、
PSEマークの認証取得は必要とされていませんが、交流100V回路をふくむ本装置をSE/30の機体外に置いて通常使用す
ることは違法となります。
電圧調整時以外はかならずSE/30用電源として、機体内部に設置してご使用ください。
【仕様】 入力 80~264V
出力 125.2W
+5V 10A 50W (可変 4.7~5.5V)
+12V 5.42A 65W (可変 11.4~13.2V)
-12V 0.85A 10.2W (固定)
本電源ユニットは、いずれもMeanWell社製の3つのAC/DCコンバータで構成されており、電気的性能、安全性能は、
同社EPS-65SシリーズおよびIRM-10シリーズの公表値となります。
本電源ユニットは、以下のSE/30用の電源規格を完全に満たします。
参考: SE/30の電源規格 +5V
4.85 V to 5.20 V 6.0A
+ 12V sweep 11.50 V to 12.50 V 1.25A
+ 12V disk 11.50 V to 12.80 V 2.1A (
*起動後15秒間は4.0A)
-12V -13.20 V to -10.80 V 0.5A
*Mac起動時には、HDDの回転とコントローラとの通信が安定するまでの15秒間、+12V電源としてはSweep分
と合わせて5.25Aが要求されます。 (Macintosh ファミリーハードウェア情報より)
【付属品】 (写真4枚目)
標準出力用10ピンケーブル オス- オス 150mm 1本
延長出力用10ピンケーブル メス- オス 150mm 1本 (電圧調整時に連結使用)
ATX 4P電源ケーブル 両端オス 400mm 1本
オリジナル・ボルトメーター 1個 (FDDポート測定用)
ASTEC用取り替えケーブルセット 1式
取扱い説明書
なお、写真7の事例のように、アナログとロジックを結ぶメインケーブル新品にするだけでも、途中経路での電圧降
下をさらに少なくすることができますので、本商品と組み合わせればさらに強化されます。
( 「No.6433 SE/30用 改良型・新品メインケーブル」 は、現在、短期欠品中)
【補足】
他社製品はいずれもMeanWell社の電源デバイスを採用していますが、以下はそれらとの違いの概要です。
(写真6枚目は他社の製品に使われている同社のAC/DCコンバータ)
「IRM-60-5、IRM-60-12、IRM-15-12」採用モデル
独立した3つのAC電源からの電源デバイスで構成され、ファンレスで合計のワット数もほぼ同じインプレース方式
ですが、各電圧は可変ではなく固定式のため出力電圧を増強することができません。
+12V電源は本商品と同じで1系統タイプです。
「PPT-125」採用モデル
ひとつの100V入力から3つの電源を作るマルチ出力タイプで、+5V電源から+12V電源を生成するため、+5Vの調
整値に+12V出力電圧が連動し、+12V出力電圧は単独調整できません。
余力のある+5V電源の一部を+12V側に転用し、純正と同じ+12V電源を2系統としています。
また、PPT-125の最大出力124.46Wは18CFM性能の冷却ファン併用の場合の値で、ファンレスの場合は99.5W出
力となっています。