陳 舜臣の「耶律楚材」上下2巻(集英社文庫)です。状態は全般に良好です。送料はクリックポストで185円です。
★内容:
〈上巻〉「草原の夢」: 強大な軍事力でユーラシア大陸を席捲した武闘集団モンゴル。その宰相としてチンギス・ハンに仕え、政治的天才を発揮した男・耶律楚材の波瀾にみちた生涯を描く。彼は源頼朝が奥州征伐を行った翌年1190年に生まれた。楚材とは「外国で用いられる人材」を意味する。自国を滅ぼした他民族に仕えた父が、わが子に与えた名だった。長じて儒仏の教えと天文を修め、北の草原から押し寄せる圧倒的な力から、人命と文明を守る志を得る。チンギス・ハンに召された時、楚材28歳。遙かサマルカンドへ至る西征に従い、「焼き、殺し、奪い、去る」モンゴル軍の破壊の様を目の当たりにするのだった。
★〈下巻〉「夢絃の曲」: 西征東伐に明け暮れるモンゴル帝国の政の頂点にあって、楚材は孤軍奮闘、政・軍・監の三権分立や文教政策に力を尽くす。モンゴルの破壊力を、民衆を守る警察力に転化する大目標があった。しかし、大ハンにつづき、彼に絶大な信頼を置いた太宗オゴディが没し、激烈な後継者争いが・・・。チンギス・ハンに仕えて23年、楚材52歳の冬のはじめだった。チンギス・ハンを覇者にし、モンゴルに仏教思想を軸として、あらゆる知識を駆使して文明と人命を殺戮の大破壊から守り、愛とやさしさの政治を命を賭して主張した巨傑の軌跡。陳独自の歴史観による大ロマン。
★著者、陳 舜臣は1924年、神戸生まれ。大阪外語印度語部卒業。同校西南亜細亜語研究所助手を勤めるが終戦によって辞職し、家業の貿易に従事。1961年、『枯草の根』により江戸川乱歩賞を受賞し作家生活に入る。その後も、『青玉獅子香炉』で直木賞、『王嶺よふたたび』・『孔雀の道』で日本推理作家協会賞、『実録アヘン戦争』で毎日出版文化賞、『敦煌の旅』で大仏次郎賞、『茶事遍路』で読売文学賞(随筆・紀行賞)、『諸葛孔明』で吉川英治文学賞・朝日賞、1995年には「作家としての業績」により日本芸術院賞を受賞。日本芸術院会員。勲三等瑞宝章。他に著書として『曹操』、『秘本三国志』、『耶律楚材』、『阿片戦争』、『太平天国』、『天球は翔ける』、『江は流れず』、『桃花流水』、『琉球の風』、『中国の歴史』、『小説十八史略』、『青山一髪』など多数ある。2015年死去した(享年90)。従四位追叙。
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