
ヴェルディ 歌劇 ドン・カルロス 5幕版 フランス語 未開封 廃盤? リッチャレッリ ドミンゴ ヌッチ ライモンディ ヴァレンティーニ ギャウロフ 1983 アバド スカラ ドン カルロ
アバドのドン・カルロス。今更ですが、魅力の大きさに気づかされ 改めて目を見張ってしまう演奏です。 “アバドの代表作”“名盤” と言って良いでしょう。若い頃と中期と晩年と それぞれに特徴のある演奏を展開したアバドですが、オペラの分野では この頃が充実期で、示唆に富む演奏が各種残されて幸いだったと思います。
綺羅 星の様なスター揃い、当時としては画期的だったフランス語による歌唱、初演前後にカットされてしまった部分の復活、スカラ座のオケとコーラスの豊潤さ… などなど 話題性の豊かな録音ではあるのですが、内容は若干複雑です。諸資料からの請け売りなどを少し整理して…
・ショップの紹介文には “フランス語5幕改訂版”と記載されているが、その様な版は 公式には存在しないはず。
・通した演奏内容は 最終のイタリア語5幕版(モデナ版)そのままで、歌詞のみ初演時のフランス語を用いている。曲の構成としてはモデナ版がベストで、歌詞はフランス語がベスト… と言うのがアバドの結論なのだろうと想像される。
・イタリア語版にフランス語を被せた形だが、イタリア語版には 初演版の音楽があらかた保持されているので、実質的に“フランス語に戻した”との解釈も可能。
・数度にわたる改訂は “あまりにも長い初演版”への対処が主目的だったらしく、修正はシーンの抜き差しに留まっている模様。この録音の為にフランス語歌詞を新作する必要が無かった様子なのは そのせいだろう。
・経過に伴い削除されてしまった音楽の中で、重要だと思われるものは “補遺”として最後に収載されている。これで話の首尾が調い 初演ならではの気宇に理解が及ぶ。LP2面分45分程度で、もはや“付録”とは言えない分量。こちらも立派な“本体”である事が分かる。
・主役の他にも アンマレー オジェー コルベッリなどがズラリ。レーベルとしてもスカラ座としても総力結集の感。
・CD初出時は4枚、同時発売のLPは5枚組。すべてに亘りパルジファル並み。当盤は82分 83分 68分の3枚に切り直されている。良い時代になったと思う。
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初出を聴いた折 若干肩透かしを喰らった様な気分になった事を思い出しました。若い頃の4幕版での演奏や “カラヤン横槍騒動”のあおりで実現した第二キャストによる78年の5幕版の様な 深くエキサイティングな演奏を期待していたせいもあり、そう感じてしまったのだと考えます。アバドさんが “実演と録音は別物”と捉えているらしい事、“実演の熱狂”を必ずしも誇ってはいないらしい事などをのちに知り、遅まきながらこの演奏に合点がゆき 文字通り腹に落ちた…という次第でした。
演奏の充実ぶりは言うまでもなく、資料としても貴重で 何かと参考になる録音だと言えましょう。これほどの周到さはCD録音ならではの事で、のちに一般化するライブ録画には出来ない仕事だと感じます。良い時期に良い録音が為されたものだと思います。
正確には分かりませんが、もしや廃盤かもしれないです。
未開封です。未開封につき中身は確認しておりません。落札後にご了解があれば検品の上発送いたします。その他は基本的にはNC.NRでお願いします。ただし未開封と言うのもたのしみなもので…。
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