
June Christy 8 CLASSIC ALBUMS 2 ジューン・クリスティ
中古盤
輸入盤
先ず、ケントンバンドに専属歌手でいた頃から凄い酒豪で、当時レギュラーではなかったものの良く録音や楽旅(がくりょって読むんですって、演奏旅行のことだそうです)で出入りしていたアート・ペッパーと酒(バーボンだそうです)の飲み比べをしてアート・ペッパーがダウンした話や、終戦直後のまだ日本が復興途上だった1953年に来日し、日比谷公会堂でコンサートを開催している事、その当時日本の代表的なジャズ歌手だった江利チエミがジューン・クリスティーの追っかけをした話等々、よくそんな事知っているなぁと思うような話をしてくれました。
彼は昔、シャープ&フラットに在団していた時に往年のメンバーから聞いたと言っていましたが歴史的な状況に実際ジャズを演奏していた人達と一緒に仕事をしていたんだと思うと尊敬の念が深まりましたね。
中でもアート・ペッパーとの酒宴には前段階があって、楽旅(彼はビータと言います、旅を音楽家がひっくり返して言う隠語)はトイレもシャワーも付いている大きなバスで移動するんだそうですが、公演地から次の公演地に行くまでの長い道のりは(長い時には20時間以上も乗るんだそうです)殆どバスの中で過さなければならないそうで、各人の練習も公演のリハーサルも全てバスの中。
当然食事も宴会もバスの中でするんだそうで、バンドのメンバー全員とジューン・クリスティは飲み比べをしたんだそうですよ。
因みに一番最初にダウンしたのがケントンだったそうですwww。
その時クリスティは体調が凄く悪く余り大酒は出来なかったらしい、それでもバンドのメンバー17人が討ち死にの中で最後まで飲んでいたのがペッパーだったんだそうですよ(アート・ペッパーが日本に来た時もかなりの酒豪で、ビックリしたのはステージにウィスキーのボトルを持って上がってラッパ飲みしていましたし、日本の演奏家からかなり勧められていましたが、奥さんのローリーさんが必死に止めてましたwww)。
それで、ケントンがどっちが本当に酒に強いかをバンドの全員で賭けをしたんだそうです。
旦那のボブ・クーパーと他の何人かの人がクリスティーに賭け、その他の殆どがペッパーに賭けた。
ところが前に飲み比べをした時のクリスティーは体調が悪かった時なので、この時は絶好調だったらしくペッパーは敢え無く討ち死に、クリスティーに賭けた人達はかなりの金を手にしたと言いますから彼女の酒豪は天下一品だったのでしょう。
結局彼女は晩年肝硬変で命を落とす訳ですけれど若い時からの飲酒が影響したのでしょうね。
だから酒は気を付けなければいけないと二人で真剣な顔をして話しながら3本のバーボンを空けてしまった私達も阿呆と言うか間抜けと言うか・・・。
只ね、そんな話をしながら、聞きながら飲む酒は本当に美味しいし、それに加えてよい映像、よい演奏があれば今ここ天国ですよ!
そうそう、ジューン・クリスティが埋葬された墓地と言うのは彼女が尊敬していたリンカーン大統領と同じ墓地なんですって、知ってました?
(でも普通ね、音楽家って尊敬する人って聞かれたら音楽家の名前を言いません?それがリンカーンだってwww。ジューン・クリスティーって人も変わってたんだねぇ)
これは全くレヴィユーとは程遠いですけれど、もしそんなクリスティーを思い浮かべてこのCDを聴いて頂ければ一ファンとして嬉しいです。
このセットは本当にお得ですよ!