このプレーヤーは故長岡鉄男氏が特に高く評価していたQL-7Rの弟分になります。
新品時には人気のカートリッジZ-1Sの楕円針版Z-1EBが付属していましたがありません。
そこで即決で購入された方にはオーディオテクニカ製VMカートリッジAT-120EaとセーフティレイザーAT-6006をお付けします。
AT-120Eaは当時の100系カートリッジではエントリークラスでした。しかしとても贅沢な無垢楕円針採用。
現在では交換針だけでも2万円クラスでしょう。ヘッドシェルAT-MS11付きなのでAT-120Ea/Gですね。このシェルがとても良い。
現在ではシェルもとても高額になっているのでこのカートリッジだけでも現行3万円クラスでしょうか。
使用時間はわかりませんが現状特に問題なく無垢楕円針らしいスッキリ高域が伸びた切れの良い素晴らしい再生音です。
またセーフティレイザーAT-6006が本当にお勧め。これがあれば本機のようなマニュアルプレーヤーでも実質セミオート化できます。
もちろんプラッターは止まりませんが演奏終了後にアームがリフトアップして寝落ちにも安心。
取り付けは両面テープで貼り付けるだけ。調整は微妙でちょっと厄介ですが一度セットしてしまえば後はそのままでOKです。
安価なアクセサリーでしたが現在のオークションでは5000円くらいはします。ちょっと簡素化された現行品AT6006Rはけっこう高額になってしまいました。
セーフティレイザーAT-6006ではなくディスクスタビライザーAT-618と交換も可能です。即決での落札後にお知らせください。https://www.audio-technica.co.jp/product/AT618AT618はテクニカの定番スタビライザーのロングセラーモデル。現在もほぼ同じ後継機が販売されています。ゴムで覆われとても持ちやすく適度にダンプされ余計な音は付きません。やや重めでしっかりとレコードが保持されます。重めのスタビライザーは非力なモーターには負担がかかってしまいますが強力モーターの本機では問題ないでしょう。 即決特典の組み合わせだけでも実質1万円以上の価値はあると思います。 私の絶対お勧めの組み合わせです。即決価格は少し高額にはなりますが絶対に損はさせません。この機会にぜひ即決で購入される事をお勧めします。
本機のモーターはQL-7と比べ若干簡素化されてハイCP化、トルクも十分に高く基本的には同じ系統のビクター自社開発の物です。
一時ヤマハもマイクロもDD第一人者のTechnics/松下製のモーターを使い、ビクターも松下製のモーターを使っていましたが
自社で高性能のモーターを開発した後、高性能と高い信頼性から各社が採用しました。
本機では専用設計にする事でさらにCPを向上し、専用ターンテーブル部使用のためシンプルでとても美しいものとなりました。
本機に搭載されているトーンアームは単売品のUA-5045の簡易版です。実質的には性能や音などは同等といえるでしょう。
また、UA-5045の上級機のUA-7045といえば長岡氏が『このアームは値付けを間違えたために売れなかった
倍の価格をつけていたらもっと売れただろう』と仰ったものです。
そのため発売中はあまり売れなかったのに販売終了後に価格が上がり、今でもとても人気があります。
実は7045の簡易版の5045の方が高価で複雑なヘリコイド式の高さ調整機構が無い分しっかりとキャビネットに固定され
音的には有利になります。長岡氏もそう仰っておられたようです。
本機以前のJL-B44などと比べるとキャビネットは積層合板仕上げから一般的なパーティクルボードにプリントシート
を貼り付けた物になりましたがとても美しく豪華な仕上がりです。ここも人気のポイントでしょう。
ビクターのプレーヤーといったらやはりローズウッドですね。プリントシート貼りですが仕上げは本当に丁寧で美しいでしょう。
モーター軸と軸受けはローターを外して古い油をふき取り新たに超潤滑性の特別なオイルを注油しました。
タバコのヤニなどで茶色く汚れる事の多いプレーヤーですが全体をコンパウンドで磨き特殊なワックスで仕上げました。
もちろん私はタバコは吸わないのでその後に匂いなどありません。本体には目立つ傷はほとんどないと思います。
アームやプラッターなど金属部は金属磨きやコンパウンドで軽く磨きました。腐食は磨いてとても綺麗ですが若干くすみがあります。
ダストカバーもコンパウンドで軽く磨きました。光線の影響か目立たない程度のごく僅かな黄ばみやくもりがあります。
車のヘッドライトのレンズなどのように光で焼けて表面が変色するようです。
特殊なクリーニングワックスで仕上げて汚れは無く少しキズはありますがとても綺麗です。
本機などのアームUA-7045シリーズで問題になるウエイト部は調整して下がりはほとんどありません。
アームは一度取り外してパーツごとに丁寧に磨きさらに軸部もクリーニングして感度良好です。
アームは古くなると軸部にヤニなどが付着して感度が落ちます。ここをクリーニングすると驚くほど軽く動くようになります。
アームリフターもグリスを交換して問題なくゆっくりとスムーズに降ります。使いやすいダイヤル式アンチスケーティングも問題ありません。
本体キャビネットのパーティクルボードは経年劣化で崩れやすくなりますが本機は特に問題ありませんでした。
さらにこの後も劣化しないよう底板や木口にはクリア塗装を施しました。
底板もクリア塗装をかけてあります。他の出品でここまで気を使った物は見た事がありません。
化粧シートは剥がれや欠けはほとんど無く、目立たない僅かなキズはあります。
本機はサービスマニュアルに従い、オシロスコープを使って調整しています。
よく、この機種などでは調整ずれでクォーツロックが外れた物を適当に調整して済ませてしまう人を見かけますが
ここはオシロスコープを使って調整しないといけません。
速度切り替えスイッチも念のため抵抗値をチェックしながら信頼できる接点復活剤にて接点クリーニングしました。
そのほか、電源コンデンサを基板に止めている接着剤は劣化してトラブルの原因になります。
古い接着剤が電極に付着していると電極を腐食させたりショートさせるのです。ここはもちろんチェックして余計な接着剤は取り去っています。
もちろんチェックしても容量、ESR値など異常はなかったので元に戻してあります。
その他、回転も安定してストロボスコープも33回転、45回転も問題なく止まります。ブレーキも問題ありません。
年式なりの細かいキズ、スレなどがありますが全体的にとても綺麗かと思います。添付の画像をよくご覧になってご検討ください。
写真は下手で申し訳ありませんが多めにupしておきました。
付属品はゴムシートとEPアダプター、ゴムシートはクリーニングして保護剤をかけてあります。
さらに即決で購入された方にはVMカートリッジAT-120Ea/GとセーフティレイザーAT-6006をお付けします。
電源コードと出力コード、アースコードは直出しなのでもちろん付属します。画像にはレコードが写っていますが撮影用ですので付属しません。
取扱説明書はありませんが参考に上級機のQL-7Rのコピーと海外で販売されていたアームレス仕様のQL-50のマニュアルコピーをお付けします。
セーフティレイザーAT-6006はディスクスタビライザーAT-618と交換も可能です。落札後にご希望をお知らせください。
即決価格は少し高額にはなりますが絶対に損はさせません。素晴らしいプレーヤーに見合う私のお勧めの組み合わせです。
オート機構など全く無いマニュアル式ですので慣れた方なら問題ありませんが、はじめてレコードプレーヤーをお使いになる方はアームのバランスのとり方や針圧の掛け方、アームの高さの合わせ方、カートリッジの取り付け方など一般的なプレーヤーの使い方をよくお調べになってからお使いください。
よくプレーヤーで問題になるのはカートリッジの取り付けによる接触不良とアームの高さ調整ですね。
カートリッジの厚みはそれぞれ微妙に違いますのでよくチェックしてください。
ビクターはもともと日本ビクター蓄音器といったくらいでレコードプレーヤーの専門会社だったのです。
本機以前には松下製のモーターを搭載した機種もありました。この松下製のモーターはTechnics機はもちろんヤマハやマイクロなど各社が採用しました。
松下を手本によく研究して短期間に試行錯誤の末、各社に多数供給できるモーターを開発したのだと思います。
短期間にこれだけ多数種のモーター採用の機種があるのはプレーヤー専門会社としての意地があったんでしょう。
この機種はクォーツロックですので回転は非常に安定しています。これは本当に安心ですね。
レコードプレーヤーは本機のようにしっかりと重く丁寧に作られていれば、まず良い音がします。
その中ではアームがいちばん音に影響するかもしれません。
本機のアームは単売品UA-5045をプレーヤーシステム向けにリファイン簡素化した同等性能品といえるでしょう。
完成度が高く、音の良い、機能的で美しいアームと思います。
上級機のQL-7Rはとても素晴らしいプレーヤーですが品質を落とさず合理化で低価格化した本機も素晴らしい出来栄えです。
ビクターのプレーヤーといえばやっぱりこのローズウッドですね。とても美しく豪華です。
レコードプレーヤーはオーディオ製品の中では特に繊細でその取り扱いには熟練が必要かと思います。
私は今でもレコードを聴くことがメインで多くのプレーヤーを使用してきました。
やはりオーディオマニアでしたらレコードを聴きましょう。
メカ部分がほとんどのアナログレコードプレーヤーはオーディオ機器の中では本当に特別な物と思います。
リサイクル業者の方などご自身で全くプレーヤーを扱う事のないオーディオとは無関係な方が梱包を行うとプラッター
ゴムシート、アームなどをロクに固定もせず送られてしまい本当に呆れる事が多いです。いくら細かく説明してもわからないのですね。
この点私は趣味でプレーヤーを扱って来ましたので梱包、発送に関しては安心してお任せください。
プラッター、ゴムシート、カウンターウェイトなどは取り外して同梱します。アームはテープなどで固定して緩衝材も使います。
ただし、段ボール箱や緩衝材はリサイクル品を使いますのでご了承ください。