国内盤・帯・日本語解説書付き
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曲目リスト
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独特のギター・メロディとキャッチーな楽曲が人気の北カリフォルニア出身の4人組、トラプトの日本デビュー作。全米ナンバーワン・シングル「ヘッドストロング」を含む超強力盤だ。
重く分厚い音をシーン表舞台に噴き上げた“ヘヴィ・ロック”流行が落着したのち、その延長線上には音の洗練を避けない新世代ハード・ロック勢が草の根的に数多く出現してきている。ここに本国リリースに遅れること約1年でようやく日本でも発売される北カリフォルニア出身若手のメジャー第一弾は、さしずめその流れの成功例。すでに米国では地道なサーキットと、本作収録「ヘッドストロング」の大ブレイク(全米ロック・チャート1位)で有望新人の地位を固めている。耳なじみ良いメロと磨き上げられた重さ、そして隣のお兄さん的キャラの共存が、いかにも今どきの若い世代から共感を得られそうな均衡を保つ。しかし、大衆版ヘヴィ・ロック団塊の世代の申し子などと侮るなかれ。本作で楽曲構造のひねり具合いに接すれば、ラジオ・フレンドリーな側面が彼らの特質のほんの一部であることが了解できるだろう。今の視点でハード・ロック手法の多彩さを楽しむ姿に惹かれる。 (平野和祥) --- 2004年01月号
あまり音楽のジャンルにこだわるのは好きではないが、イメージしていただくための手段として書くならば彼らのサウンドは「ヘヴィ・ロック」ということになるだろう。ただし、日本国内版の帯には「リンキンに続くすごいヤツらが・・・」みたいなことが書かれていたが、あれは明らかに違うと思った。このトラプトというバンドの創り出しているサウンドはもっとストレートでシンプルなものだ。そしてヘヴィ・ロックの中では比較的軽快なサウンドとも言えるだろう。ヴォーカルもそんなにラウドしてないので、フーバスタンク同様に、ラウド嫌いな私でも聴ける貴重なバンドである。
ところで「ではいったい彼らの特質はなんなのか?」と考えてみる。それは「ヘヴィだが軽快だ」という一点に尽きるのではないかと思った。
「軽快さ」を演出しているのはギターのエフェクトもさることながら、ベース、ドラムのリズム隊のアレンジによるところが大きいと思う。全曲を聴いていただければわかると思うのだが、ギターにしても轟音を鳴らしているのはほぼコーラスの部分だけであり、それに至る過程ではどのパートも非常に繊細で、ヴォーカルの歌メロを重視したアレンジになっているのだ。メロディックであるという点ではフーバスタンクに通じるものがあるわけだが、トラプトの場合はフーバスタンクのようなスピード感はない。スピード感はないが軽快なサウンド、これもひとつの新しいヘヴィ・ロックの形ではないかと思った。
メロディックかつ軽快なヘヴィ・ロック。彼らのサウンドをまとめるとそんな表現になるだろう。