年末年始セール1月6日まで ユンハンス JUNGHANS 手巻き 027.3701.409
OH済1年保証 2000年代中頃購入ファーストオーナー
仕様
ブランド JUNGHANS（ユンハンス）
型番 027/3701.409
商品名 マックスビル ハンドワインド
ケース ステンレススティール
インデックス 全アラビア文字（内側）、バー（中間）、レイルウエイミニッツトラックと5分飛びアラビア（外側）
文字盤色 シルバー
ムーブメント 手巻き ETA 2801-2
パワーリザーブ 42時間
ビートレイト 28800/h 4hz
17石
風防 プレキシガラス 旧型ボックスタイプ
ケース径 34.0mm
厚さ9mm
ラグ幅18mm
重量：32g
防水3気圧（30m、日常生活防水）
男女兼用
ハック機能なし（裏ハックできます＊下記別項参照）
付属品 本体、純正ストラップ（カーフレザー、キズ汚れあり）、Morellato製ストラップ（アリゲーター、クイックリリース、使用感あり）
元箱、ギャランティ なし
キャリバースイス製、本体ドイツ製
状態
東京都内有名老舗修理店《I商店》にてフルOH済。保証1年（起算24年10月30日）
この保証は実施されたOH作業に対して修理店が付けるものです。
全体にきれいな個体ですが、ケース、風防に実用による小傷があります。
キズは時計の履歴だと考えているためOH時に磨き仕上げしていません。私自身も磨きクロスを使ったことがありません。
逆に、磨けばほとんどのキズを消すことが出来ます。プレキシガラスなので、風防も磨いてキズ消しすることができます。
OH前の日差：マイナス20秒（修理店における機械計測）
OH後の実用日差：プラス10秒（秒合わせ後実用24時間目の目視）
来歴
2005～6年年ごろ、新宿紀伊國屋書店本店１Fのミネラルショップに併設されていた時計コーナーで購入。ドレスウオッチとして大切に使ってきました。引っ越しの際に箱と保証書を紛失。
出品に先立ち専門店にてOHをしました。パーツ交換は防水パッキンのみ。他には交換が必要なほどの摩耗・劣化は認められませんでした。このキャリバーはETAの手巻きムーブとして膨大な数の時計に採用されているため、修理市場にパーツが潤沢に流通しており、外装パーツの交換がないかぎりは、非純正メンテナンスで十分です。このタイミングでOHしたのは、適価で買い手が見つからなければ使い続けるつもりだからです。じっさい、OH後とても快適に作動しているので、日に日に手放すのが惜しくなっています。
オリジナルストラップは半年ほど使用後、他社製に替えました。現在はMorellatoのクロコダイル・ブラウンを着けています。マックス・ビル腕時計で唯一私が気に入らないのはストラップのデザインです。マットな質感のわずかにパステル色のレザーは時計をカジュアルに見せ、ときに安っぽくさえ感じさせます。時計本体を目立たせるための作家の選択とはわかっていますが、ユーザーがそれに縛られる必要はありません。リザード、カイマン、オストリッチなどで思いきりドレッシーにするもよし。ダメージドレザーでやれたヴィンテージ感を強調するのも、ありです。NatoやMarine Nationaleでミリタリー／フィールド系に振るのもまたよいでしょう。金属ブレスならば、現行純正にもあるメッシュか、レトロなバンブー（ボンクリップ）が似合います。
歴史
ユンハンスは1861年南ドイツのシュラムベルクで操業。20世紀初頭には世界最大の時計メーカーだった時期もある老舗。第2次大戦中は軍用腕時計も供給しました。1950年代にはROLEX、OMEGAに次いで世界第3位のクロノメーター・メーカーとなりました。1956年にマックス・ビルとの協働を開始。彼の名を冠したクロックとウォッチを製造。その後クオーツ時計で生き残りを図るも、2000年に香港企業に買収され、高級機械式時計路線に転換。マックス・ビル・コレクションを復活。2009年香港企業倒産に巻き込まれますが、地元シュラムベルク出身のエンジニア・企業家・政治家のハンス・ヨヘム・シュタイムが会社を買収。再び独立時計メーカーとしての歩みを始め現在に至ります。シュタイムは時計とクラシックカーのコレクターとしても有名で、曾祖父がユンハンスのサプライヤーであった縁と地元の名門企業の存続への使命感から、この決断に至ったそうです。それ以降、バウハウス直系の意匠を引き継ぐ時計メーカーとして旧東ドイツ地域のグラスヒュッテに本社を置くNOMOSと並んでファンを魅了しつづけています。
本機の特徴
このモデルはマイナーチェンジを経て現行機として継続されていますが、当出品は2000年代にマックスビル・シリーズが復活した初期の製品で、1960年代の原型にもっとも近い姿ということができます。ボックス型プレキシガラス風防であること、ETA製2801-2ムーブメントであることに特徴があります。
旧型ボックスタイプ風防
ベゼルから垂直に切り立ち、ゆるやかなRを経て完全にフラットな天井へと連なるボックス型は、このモデルのオリジナル版が起された1960年代までの腕時計特有の風防デザイン。マックス・ビルは、外周のアラビア・ミニッツ表示が見やすくなるという「機能」をR面の意匠に担わせ、風防のカーブに合わせて針の先端（夜光面）だけを微かに折り曲げるというディテールを加えました。まさに「形態は機能に従う」を提唱したBauhaus直系デザインです。
ボックスタイプ風防は、硬いサファイヤグラスではコストがかかるため、この価格帯の時計で実現するのは困難です。2010年の経営再建から現在に至るユンハンスは、キズに強いという利点を優先し、R面がより広いサファイヤガラス風防に仕様変更しています。そのためバーインデックスまで平面を保ちミニッツトラックの上だけRがつく（屈折でミニッツトラックの視認性が向上する）マックス・ビルこだわりのデザインは損なわれました。風防の曲面と針先の屈曲の整合性もなくなりました。ユンハンス・マックス・ビルに惚れ込んだなら、ボックス型風防の旧型を選ぶべきです。プレキシなら当出品写真のように、斜めから見てもバーインデックスの際までビシッと直線になっています。以下正規輸入代理店のサイトで、新型サファイヤガラス風防の形状を真横から確認することができます。
http://www.europassion.co.jp/junghans/collection/027_3701_00.html
新型を斜めから見るとバーインデックスが歪んで見える様子は、各種ネット出品の写真を参考にしてください。
パネライ・ルミノール1950もプレキシからサファイヤに仕様変更されたたため、中古市場でプレキシモデルを探すファンは少なくありません。最近ロンジンやレイモンド・ウェイルはサファイヤガラスのボックス型風防モデルを出していますが、価格帯は1ランク上（定価30万円以上）のコレクションです。
当個体は経年使用による軽微なキズが風防についていますが、プレキシガラスは軟らかい素材なので、修理店でキズ取りすることができます。私は、自らの使用による軽微なキズは「味」として肯定しているのでやったことがありません。気になる方は取得後ご自分で修理店に相談することをオススメします。この風防を破損すると、現在流通しているサファイヤガラスへの交換修理となってしまいます。どうぞ大切にお使いください。
名作キャリバーETA 2801-2初期型
かつてスイス製汎用ムーブメントの市場シェア70％を占めていたETAの名作手巻きキャリバー2801-2。初期型はハック機能が無く、後期型ではハック機能が加わりました。ETA供給終了後の現在では、マックスビル手巻き腕時計はSellita SW200-1ベース自社キャリバーになっています。当機はハックなしタイプですので、正真正銘、2000年代に復刻されたマックスビル腕時計の最初期型といえます。
ETA2800シリーズ・キャリバーは、自動車でに例えれば、トヨタ・カローラやフォルクスワーゲン・ビートルのエンジンのようなもので、世界中に大量に流通しており、パーツも潤沢です。これを修理できない時計屋さんはプロとは呼べないでしょう。ETAショック以前に、汎用ムーブとして大量に生産されていた製品なので、成熟・安定した機械です。かつて「ETAポン」と呼ばれて蔑まれたムーブですが、いまはその評価がうなぎのぼりです。 2000年代のユンハンスは、信頼できるETAにキャリバーをまかせ、自社は素晴らしいダイヤルとケースの製造に社運を賭けていました。本来スイス（ならびにその影響下にあった旧西ドイツ）の時計業界が持っていた水平分業がもっとも健全に機能していた最後の時代の製品といえるでしょう。
マックス・ビルについて
マックス・ビル（1908-1994）は、故郷スイス・チューリッヒの工芸学校で学んだ後、ドイツ・デッサウのバウハウスで学びました。バウハウス創設者のグロピウスや画家クレー、カンディンスキー等に師事する傍ら、建築家のル・コルビュジエやファン・デルローエの思想をも受け継ぎました。偉大なデザイナーであり創造的なアーティストだったマックス・ビルは《バウハウス最後の巨匠》と言われ、画家、建築家、彫刻家、教師、そしてデザイナーとして幅広い分野で天賦の才を発揮しました。
マックス・ビルのデザインは、美学とアートと工業技術との絶妙なバランスを実現しました。中でも1956～57年にユンハンスのために手がけた「キッチン・クロック＆タイマー」は代表作の一つで、たぐいまれな造形美と実用性・大衆性が評価されてMOMAのパーマネントコレクションに指定されています。マックス・ビルを知らない人でもこの壁掛け時計のデザインはどこかで見たことがあるはずです。巨匠は、ユンハンスのために、新フォントをデザインすることから始めるほどの情熱を注ぎました。
1962年に発表された本出品の原型となる製品は、マックス・ビル腕時計の最高傑作と言われています。風防のRは、、文字盤ギリギリ外周に配置さえたアラビアミニッツを見やすくするレンズ効果を出しており、それに調和するよう分針と秒針の先端をカーブさせるなど、昨今では超高級時計だけが採用する工作をほどこしています。もちろんマックス・ビル・フォントが採用されており、その特徴はとくに数字の「４」に現れています。ユンハンスのマックス・ビル・コレクションにはバーインデックスのみの派生モデルありますが、やはりアラビア数字インデックスにその美学が凝縮されていると私は思います。
裏ハックとは
手巻き時計のキャリバーには近年までハック（秒針停止）ができない仕様が珍しくありませんでした。ただし秒針を合わせることは可能で、それを私は「裏ハック」と呼んでいます。ゆっくり分針を反時計回りに動かすと、秒針が停止したり、逆回りしたりします。ただし個体ごとにクセがあり、コツをつかむ必要があります。本機の場合は、フルパワーがあるときにはハックできないというクセがあるため、秒あわせはゼンマイのパワーがゼロに近い状態で実施しなければなりません。その状態で分針反時計回り操作を行うと、この個体の場合、リュウズから手を離しても秒針が完全停止した状態することが可能なので、とても便利です。裏ハックのやりかたは、落札者様各人がネット情報をリサーチのうえ研究してください。
手放す理由
老眼が進み、ダイヤルが見にくくなり、使用頻度が減りました。この機に手放すことにしました。ただし、日に日に愛着が増してきており、出品取り下げする可能性もかなりあります。季節セールは随時行いますが、売れ残りによる値下げをするつもりはまったくありません。
価格設定について
当出品は現行モデル027 3702 02の約50%の価格を目安に、為替、Ebay相場等を参考に価格設定しています。2024年11月26日現在の現行モデルの定価は￥202,400税込です。並行輸入新品の価格は2024/11/29現在10万円台～12万円台で推移しているようです。ETA2081-2キャリバー、ボックス型風防、OH済保証付、ファーストオーナー個人出品の当出品の値付けは、リーズナブルだと思います。
付記以前の出品ではOHをした職人さんの情報で、キャリバーを2081-1としていましが、このたび写真を撮るためもう一度ケースを開けてもらって私が現認したところ、-2であることがわかりました。職人さんは-2ならハックありと思い込んでいたため間違えたようです。
#junghans #maxbill
mercari代购
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