【長岡鉄男外盤】独UNISONO 2巻揃い4LP パストラーレ(パストラル) オーストリア編+ハプスブルク編 エコーが豊かで朗々と響き奥行きがある 入手困難品
1)独UNISONO UNS 22779-80 STEREO 2LP
「パストラーレ」
(オーストリア、ハンガリー、チェコスロヴァキアの教会音楽と田園音楽 編)
アンナ=マリア・ボンデイ(S)、クラウディア・エーダー(A)、アクセル・ライヒャルト (T)、ユルグ・クラティンガー (B)、ヴィルヘルム・クルムバッハ (org)
ハンス=オスカー・コッホ指揮ユニゾノ室内管弦楽団
1)独UNISONO UNS 22777-78 STEREO 2LP
「パストラーレ」
(ドイツの作曲家による教会音楽と田園音楽 編)
カール・メッツカー(Vn)、ヴィルヘルム・クルムバッハ (org)
ハンス=オスカー・コッホ指揮ユニゾノ室内管弦楽団
非常にレアなレコードです。
「パストラーレ(パストラル)」というタイトルで、17世紀から18世紀の音楽の中から田園的な「古き良き時代ののどかな音楽」を集めたアルバムです。
バッハ、ヘンデル、モーツァルトといった作曲家のほかに普段なじみのない作曲家の佳曲も多く入っています。
このアルバムは独UNISONOから全4巻の2枚組アルバムが発売されました。
ここではその中から長岡鉄男氏がレコ芸の「レコードえんま帳」で取り上げていた「オーストリア、ハンガリー、チェコスロヴァキアの教会音楽 編」と、もうひとつ「ドイツの作曲家による教会音楽と田園音楽 編」の二つのアルバムをセットで出品します。
そこでは長岡氏が「オーストリア、ハンガリー、チェコスロヴァキアの教会音楽と田園音楽 ハプスブルク編」について大変詳しく書いておられましたのでその部分を抜き出しておきましょう。
「捨てがたく面白みがある。トータルの印象としては、田舎気分ののどかなクラシックということになる。ハプスブルク王家の支配下にあった地域のパストラールを集めたレコードである。
AIは1曲目アルトのレシタティフで、「羊飼いがあなたたちに大いなる喜びを伝える」と歌い始め、いかにものどかなクリスマス音楽、親しみやすく、わかりやすく、抵抗なくのみ込めるBGM的バロック。ボーカルのホールエコーがきれいで奥行感がよく出る。 エーデルのアルトが力と艶があっていい。5曲目の三重唱、6曲目の四重唱も音像は小さく、中央付近にごく自然によりそうような定位。後半テューバ・パストリチアがオフマイクで、充分なエコーを伴って奥の方から浮かび上がってくる効果は面白い。 特にラストのチューバは面白い。わりとオンのワンポイントか、ボリュームを上げるとボーカルが少し荒れた感じになる。小音量再生向き。 A2も幼な子イエスを称えるクリスマス音楽、ポンディのソプラノはうまいんだか、まずいんだかよくわからないところが面白い。第2曲でカッコウ笛と弦合奏の掛け合いがかなり続くが、いかにも田園曲だ。B1はオルガンと弦の溶け合いが美しい。 ハッとさせるようなものはないが、 優しく美しい曲と演奏。 B2もエーデルが歌っていると思うが、しっかりしたいい声だ。エコーが一段と豊かで朗々と響き、奥行感がよく出る。B3はあまりにも単純明快なオルガン曲。 なんとモーツァルト8歳の時の作品だ。 B4は平凡な二重唱。右の方でかすかにチンチンという音が聞こえる。ジャケットにはないが、ハープシコードが加わっているのだろうか。それにしてもあまりにも小さい音。テープのゴーストではないかと思ったほどだ。 本当にゴーストなのか、それともオンマイクのワンポイントで、魚眼レンズ的にハープシコードが遠くにいってしまったのか。C1は唯一の短調の曲で可もなく不可もなし、BGMとしては手頃。C2も平凡だが親しみやすく、のみ込みやすい、ハイドンかモーツァルトかという曲想。D1はアルトがよく歌い、トロンボーンがオフでエコーたっぷりに、しかし音像は拡大せず、定位もしっかりして芯のある音を聴かせる。 D2は平凡、D3のソプラノは少し硬質だがエコーは美しい。 2曲目で右からグロッケンシュピールが小さな音、小さな音像で、チンチンと鳴り出す。まるで仏壇の鐘でも叩いているような音である。このレコード、どの曲でも歌と弦が主役で、他の楽器はぐんとオフになっている。D4はいかにもモーツァルト風。オルガンの入る曲が3曲あり、2曲はバート・ベルクツァーベルン、南ヴァインシュトラッセの福音山上教会のオルガン、1曲はバート・クロイツナハの福音教会のオルガンを使用している。ということは他の曲の演奏もどちらかの教会だろうか。バートのつく地名は温泉地なので、コッホという人は温泉が好きなのかもしれない。ドイツでも秘湯ブーム? コンティヌオにはトルーエンオルガンというのが使われているが、ポルティフかポジティフのようなものだろうか。A1はJ・J・フックス (1660~1741)の〈パストレッラ)。S、A、T、B656とテューバ・パストリチア(羊飼いのチューバ?)と弦合奏とコンティヌオのための作品で、たぶん抜粋だろうが、アリア、レシタティフ、コーラス等6曲入っている。」
ここではその独UNISONOのオリジナル品2枚組アルバムを2巻まとめて出品します。
レコードはすべてレーベル上のスピンドル跡も認められず、盤面はぴかぴかつるつるの極美盤です。
このようなコンディションですので不要な通針を避けるためそれぞれのアルバムの第1面を検聴しましたが、どちらもノイズ皆無でプチともいわない特級コンディションでした。なお、ドイツ篇の第3面のバンド1にキズが見えましたのでその部分をチェックしたところ、ピチとパチが8回と3回聴こえました。それ以上の検聴は行わずそのままの状態でお届けします。(これは決してノイズ皆無ということを保証するものではありません。レコードですのでたとえ新品でも雑音はあり得ます。)
このレコード状態と見開きジャケットの内側を見る限り、極めてよい状態ですが、ジャケット外側を覆う艶消しコーティングの周囲部分が浮いてきています。ただ、これはコーティングのビニール材料自体の欠陥のために起こっていることですのでどうしようもありません。
牧歌的、田園的で敬虔な音楽が心を優しく包んでほっとさせてくれる音楽です。一人静かに聴いてみてください。入手は非常に難しい商品ですのでこの機会にどうぞ。
重量:804g (これに梱包材重量を足した総重量が送料の対象となります。)
安心してお求めいただける良質の品物の提供を第一に考えて出品しております。
音楽鑑賞に差し支えるような瑕疵のあるレコードは最初から出品しないようにしておりますが、レア盤などで瑕疵の存在にもかかわらず出品意義があるような場合には、その状態を明記して出品しています。
当方で出品するレコードはほとんどすべてが空気の乾燥したドイツで使用、保存されてきた品ですので、特別な表記がない限りジャケットにありがちなカビ、シミ、カビ臭などは一切ありません。
ノイズや盤の状態に関しては、検聴を行った盤に関してのみ気が付いた点を書くようにしていますが、それらは再生装置によって出方が違い、その感じ方は主観的なものですので聴き手によって違います。またすべてのノイズを聴き取ることも書くこともできず、聴き逃しもあるかもしれません。コンディションの説明はあくまで大体の目安とお考えください。(レコード特有の散発ノイズや盤質雑音などに関しては特に書きません。)
いかにきれいな品であっても中古LPは中古LPで、50-60年前の古い品も多くあります。
(なお、古いレコードはたとえ新品でも長い年月の間に材料内成分の析出などにより小さなピチプチ雑音が出ることがあります。レイカの「バランス・ウォッシャー」やディスク・ユニオンの「レコクリン」などでクリーニングすればこれらが取り除かれてより美しい音を楽しむことが出来ますのでお聴きになる前のクリーニングをおすすめします。また、当方ではモノ・レコードはモノ専用カートリッジで聴いております。モノLPをステレオ・カートリッジで聴きますとモノ信号の再生に必要な水平方向の動き以外に垂直方向の動きも拾ってしまいますのでモノ・レコード本来の音が再生できないだけでなく、不要なノイズや雑音を拾うことにもなりますので、モノ・レコードはモノ専用カートリッジで再生されますことをお勧めします。)
未開封新品においては中身のチェックができない未開封品であるがゆえのリスク(製造上の瑕疵、ソリ、カビ、ボックスセット内のクッション用スポンジの経年分解による粉汚れなど)もあることをご承知おきください。(交換や返品はできません。)
支払いは「ヤフーかんたん決済」となります。
発送は基本的にゆうパック(おてがる版)となります。
LPの場合、ほとんどが80サイズでの発送となりますが、複数枚の品物をご落札頂いた場合でもある程度の厚さまで同一料金で送れます。(それ以上になりますとその厚さによってサイズが変わり、料金が上がってゆきます。)複数落札の場合は必ずオークション終了後すべてのアイテムを「まとめて取引」にして取引を始めてください。そうでないとヤフオクのシステム上各商品に別々に送料がかかってしまいます。なお、後からの落札品で「まとめて取引」にできなかったアイテムを後から同梱にすることはシステム上できなくなりましたので、その場合は各取引ごとに送料をお支払いください。