人間以上 (ハヤカワ文庫 SF 317) シオドア・スタージョン/著 矢野徹/訳
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『人間以上』(原題:More Than Human)は、シオドア・スタージョンによる1953年発表のSF小説で、彼の代表作の一つとされています。この作品は、人間の進化や超能力の可能性、孤独、アイデンティティといったテーマを深く掘り下げた名作として評価されています。
基本情報
著者:シオドア・スタージョン
訳者:矢野徹
出版社:早川書房(ハヤカワ文庫 SF)
シリーズ名:ハヤカワ文庫 SF
原題:More Than Human
出版年(原書):1953年
ジャンル:SF、哲学的フィクション
あらすじ
『人間以上』は、孤独で異質な存在と見なされてきた超能力者たちが集まり、「ゲシュタルト生命体」と呼ばれる超越的な存在として一つの「完全な存在」へと進化していく物語です。物語は以下の3部構成になっています:
1.「孤児たち」
孤独な少年ロニー、テレパシー能力を持つ双子、重力を操れる少女たちが偶然に出会い、やがてチームを形成していく過程が描かれます。
2.「赤ん坊の口から」
大人になることに苦悩する主人公が、「ゲシュタルト」としての自己と向き合い、精神的な成長を遂げるストーリー。
3.「もっと人間以上」
ゲシュタルト生命体の完全性に対する葛藤や、それが持つ力の意義について掘り下げられます。
主なテーマ
1.人間の進化
個々の人間が持つ能力や限界を超え、「連携することで新しい存在となる」という進化の可能性を描いています。
2.アイデンティティと孤独
各キャラクターが抱える孤独や疎外感、そしてそれを克服する過程が中心的なテーマ。
3.モラルと力の関係
大きな力を持つことの責任や、その力をどう使うべきかという倫理的な問題が深く探求されています。
特徴
詩的で哲学的な文章
シオドア・スタージョンはその繊細で詩的な文章で知られ、本作でもその美しい文体が魅力です。
先駆的な超能力SF
個人では完成されない「ゲシュタルト生命体」という概念は、後のSF作品にも大きな影響を与えました。
心理的深み
単なるSFの枠を超え、人間の内面や存在意義について問いかける哲学的な深みがあります。
評価
『人間以上』はSFの枠を超えた人間ドラマとして評価され、1954年の国際ファンタジー賞を受賞しています。スタージョン独自の感性と深い人間洞察が、時代を超えて読み継がれる理由です。
おすすめポイント
哲学的で深いテーマを持つSFが好きな人
超能力や進化といったテーマに興味がある人
孤独やアイデンティティに関する物語を楽しみたい人
この作品はSFファンのみならず、人間の存在意義について考えるのが好きな読者にとっても非常に満足できる一冊です。興味があれば、関連作品やスタージョンの他の小説についてもお伝えします!
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