大型図録本 長次郎 本阿弥光悦 楽焼 作品集 写真集 解説 日本の陶磁 カラー99点167図 原色愛蔵版 黒楽 赤楽 茶碗 茶道具 箱書
CHOJIRO WARE,KOETSU WARE RAKU WARE
責任編集 林屋晴三
監修 谷川徹三・川端康成
扉題字 川端康成
中央公論社
1974年初版
136ページ
約36x27x3cm
作品写真図版フルカラー
函入 型押し布張り上製本
※絶版
フルカラー大型図録本、古楽焼 長次郎 本阿弥光悦 楽茶碗図鑑。
解説に箱書写真多数掲載。
千利休の到達した侘茶の内包的な精神を造形化したといわれる長次郎の手捏ね茶碗。
数奇風流に生きた光悦が心の赴くままに焼き上げた自由奔放な創造。
二大個性を中心に、宗味、宗慶、常慶と伝えられる作品も併せて収録。
桃山時代を中心に焼造された長次郎、および江戸時代初期にかけて活躍した光悦の作品99点167図をとりあげ、責任編集者が図版構成を行なった。
厳選された国内最高峰の優品を網羅した写真図版を収録。
フルカラー写真に加えて、巻末には全作品の寸法、制作技法ほか景色などの見どころ、伝来、来歴など詳細な解説を収載。
作品名については、全作品に英文表記あり。
美術館・博物館所蔵などの国宝・重要文化財をはじめとした在銘名物から、
めったにお目にかかることのできない個人蔵の銘品優品を多数カラーで写真解説したもの。
大型本のため、各作品の写真も大きく、細部まで見て楽しむことができる、
陶芸家、茶道具、古陶磁、骨董品、黒楽茶碗、赤楽茶碗など愛好家等に必携の大変貴重な資料本です。
監修者、責任編集者ともに昭和後期最高峰の内容を誇り、参考文献としても多く引用されてきた一冊。
【凡例】
・本巻には、長次郎、常慶、光悦の作品99点、167図を収録した。作品と図版の数え方は、茶碗の場合、見込および高台で一点二図とし、作品名の後に作者名を記した。作者名はその作品の箱書付によった。
・図版配列の順序は、名品を主とした扱いをやめ、作風の展開のさまがわかるようにした。
・一部の原色版については、右ページに図版、対面の左ページにその解説をつけた。その他の図版については、名称、目安としての寸法を付し、解説は105~129ページにおいて一括した。
・所蔵者については、博物館、美術館等に属するものは記収し、個人所有のものついては、これを省略した。
【目次】
図版
長次郎 常慶
光悦
解説 林屋晴三
長次郎 常慶
作品解説
光悦
作品解説
図版目録 LIST OF PLATES
参考文献
【各作品解説 一部紹介】全作品に詳細な解説あり。箱書きのあるものは、表裏箱書の写真掲載。
黒茶碗 銘大クロ 重要文化財 高さ8.5cm口径11.0cm高台径4.7cm 箱書 表・裏写真
かつて千利休が所持していた茶碗であり、その後の伝来も極めて明確であるところから、天正年間後期に焼造された宗易形黒茶碗の典型作とみなされ、江戸時代に入ってからは、利休好みの長次郎七種茶碗の一つにあげられた。(以下略)
白片身替茶碗 銘不二山 国宝 高さ8.5cm 口径11.6cm 高台径5.4cm 箱書
内箱蓋表に「不二山 大虚菴 印」と本阿弥光悦自身が書き付けているが、伝世の光悦茶碗のなかで光悦共箱といえるものはこれ一つである。光悦茶碗中第一の名作と称され、桃山時代以来焼造された茶の湯の茶碗のなかでも、もっとも品格の高い作振りの茶碗といわれている。「不二山」の銘は、いうまでもなく白釉のかかった茶碗の下半分の釉膚が焦げて灰黒色に火変りしたさまに、白雪をいただく冨士の山を連想したのと、窯中で偶発した思わぬ景色が二つとできぬものということから、光悦自身が銘して書き付けたと思われる。
(中略)伝来は判然としないが、天保頃比喜多権兵衛が所持し、後に姫路侯酒井雅楽頭忠学の蔵となって同家に伝来した。
ほか
【図版目録】一部紹介 銘、寸法、指定(国宝、重要無形文化財等)、所蔵先、英文記載
黒茶碗 銘大クロ 長次郎 重要文化財
Chojiro : tea bowl, known as "Oguro", Black Raku
Mouth diameter 11.0 cm Registered as Important Cultural Property
黒茶碗 銘東陽坊 長次郎 重要文化財
Chojiro: tea bowl, known as “Toyobo", Black Raku
Mouth diameter 12.1cm Registered as Important Cultural Property
黒茶碗 銘俊寛 長次郎
Chojiro : tea bowl, known as “Shunkan", Black Raku
Mouth diameter 10.7 cm
黒茶碗 銘北野黒 長次郎
Chojiro : tea bowl, known as “Kitano-guro", Black Raku
Mouth diameter 10.7 cm
黒茶碗 銘まこも 長次郎 藤田美術館
Chdjiro : tea bowl, known as "Makomo", Black Raku
Mouth diameter 10.2 cm Fujita Art Museum (以下英文略)
黒茶碗 銘桃花坊 長次郎
黒四方茶碗 銘ムキ栗 長次郎
黒茶碗 銘あやめ 長次郎 箱根美術館
黒茶碗 銘禿 長次郎 不審菴
黒茶碗 銘面影 長次郎
黒筒茶碗 銘杵ヲレ 長次郎
黒茶碗 銘遊行 長次郎
赤茶碗 銘道成寺 長次郎
赤茶碗 銘一文字 長次郎
赤茶碗 銘無一物 長次郎 重要文化財 頴川美術館
赤茶碗 銘白鷺 長次郎
赤茶碗 銘つつみ柿 長次郎
赤茶碗 銘太郎坊 長次郎
赤茶碗 銘二郎坊 長次郎
赤茶碗 銘三輪 長次郎
赤茶碗 銘聖 長次郎
赤茶碗 銘枝柿 長次郎
二彩瓜文平鉢 長次郎 東京国立博物館
黒茶碗 銘蝸牛 長次郎
黒茶碗 長次郎
黒茶碗 長次郎
黒茶碗 銘草庵 長次郎
黒茶碗 銘尼寺 長次郎 東京国立博物館
黒茶碗 銘松年 長次郎
黒茶碗 銘本覚坊 長次郎
黒茶碗 銘春朝 長次郎
黒平茶碗 銘隠岐島 長次郎
黒茶碗 銘五月雨 長次郎
黒茶碗 銘更衣 長次郎
黒茶碗 長次郎
黒茶碗 銘次郎坊 長次郎 松永記念館
黒筒茶碗 長次郎
黒筒茶碗 銘苔志水 長次郎 滴翠美術館
黒茶碗 銘天狗 長次郎 梅沢記念館
黒茶碗 長次郎
黒茶碗 銘三国一 長次郎
黒茶碗 銘志は栗 二代目
黒茶碗 銘ホトトギス 常座 藤田美術館
黒茶碗 銘炭焼 常慶
黒茶碗 銘鉄拐 常慶 滴翠美術館
白釉茶碗 常慶
黒茶碗 銘不動 二代目
黒茶碗 銘こほり餅 二代目
黒茶碗 銘わびの友 宗味
黒茶碗 銘枯樽 長次郎
黒茶碗 銘力足 道安黒
黒茶碗 銘槇垣 宗味
黒茶碗 銘徳若 宗味
黒筒茶碗 銘山の腰 長次郎
黒筒茶碗 銘きりぎりす 長次郎
黒筒茶碗 銘四海 長次郎
赤茶碗 銘勾当 長次郎 滴翠美術館
赤茶碗 銘曲水 長次郎
赤茶碗 銘なでしこ 長次郎
赤平茶碗 長次郎
赤茶碗 銘夕暮 長次郎 五島美術館
赤茶碗 銘空花 長次郎
赤茶碗 銘横雲 長次郎
赤茶碗 銘小手巻 伝常慶
赤茶碗 銘再来 長次郎
獅子瓦 長次郎
三彩獅子香炉 宗慶 梅沢記念館
黒釉金彩獅子香炉 常慶 滴翠美術館
白釉獅子香炉 常慶 東京国立博物館
白釉獅子香炉 常慶
黒釉口寄香炉 長次郎
掲釉獅子牡丹以上香炉 常慶 東京国立博物館
白釉阿古陀形香炉 常慶
灰器 長次郎
灰器 長次郎
灰器 道人
●光悦 KOETSU
白片身替茶碗 銘不二山 光悦 国宝
黒茶碗 銘時雨 光悦
黒茶碗 銘雨雲 光悦 重要文化財
黒茶碗 銘七里 光悦 五島美術館
黒茶碗 銘くいちがゐ 光悦
赤茶碗 加賀光悦 光悦 重要文化財
赤茶碗 銘毘沙門堂 光悦
赤茶碗 銘乙御前 光悦
赤茶碗 銘雪峯 光悦 畠山記念館
飴釉茶碗 銘紙屋 光悦
赤筒茶碗 銘雪片 光悦
黒茶碗 光悦
黒茶碗 光悦 逸翁美術館
黒茶碗 銘東 光悦
黒茶碗 銘雪沓 光悦
黒茶碗 銘楽天 光悦
黒茶碗 銘本法寺 光悦 滴翠美術館
黒茶碗 銘円城 光悦
赤茶碗 銘十王 光悦 五島美術館
赤茶碗 銘熟柿 光悦
赤筒茶碗 光悦
黒瓢形香合 光悦
飴釉筒茶碗 銘寒月 空中
【監修】
谷川徹三(昭和を代表する哲学者・国博物館次長・法政大総長等を歴任し、古今東西の思想・宗教・政治・文学・美術に及ぶ広範な評論活動を展開)
川端康成(小説家・文芸評論家。大正から昭和の戦前・戦後にかけて活躍)
責任編集は
林屋晴三(日本陶磁史、とくに茶陶の研究を進めた東京国立博物館名誉館員。日々茶の湯を実践した数寄者、東京国立博物館次長、裏千家茶道資料館顧問、頴川美術館理事長、菊池寛実記念智美術館館長などを歴任、博物館や美術館における展覧会活動には終生関わった陶磁史研究の第一人者)