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* 名工・内間直樹氏により製作された。拘りの一丁『ちゃんぐぁー与那』ユナーが入荷致しました。『ちゃんぐぁー与那』とは喜屋武盛朝氏が考案した現代的ユナーの基礎となった型になります。多く三味線屋さんがこの型をお手本にしています。真壁からユナーに移行する途中のものなので真壁とユナーの中間型の形となっています。明治時代から昭和にかけて演奏家の間で有名になったデザインです。その『ちゃんぐぁー与那』を沖縄県在住のオリジナルを所有しておられる方から許可を得て復刻致しました。明治時代に思いを馳せて演奏を楽しんで頂けると思います。内間氏によると顔のタマイの流れと爪の取り方が自分の型と良く似ていたので驚いたと言っていました。材は南洋黒檀カマゴンで実の詰まった,丸太を四つ割りにしたものでシラタはありません。とても貴重な材と言えます。充分に寝かせることで乾燥したものとなり,歪みや捻りはありません。
* 名工・内間直樹氏は明治の名工・喜屋武盛朝氏(ニックネーム ちゃんぐぁー)から四代目に当たります。明治時代の喜屋武盛朝氏の作風を受け継いでいます。棹の心には作者の直筆サインがあります。内間氏は十九歳から三線製作を始め,四人の先生方に製作を師事。三十歳で本格的に三線製作を専業で始め,お客様を師と仰ぎ助言や提案を受け入れることや製作に積極的に電動工具を導入することによって良い作品を作れる様努力しています。内間氏は三線は職人自身が演奏者でなければ作ることは困難だと述べていて何よりも弾き手のことを一番に考え製作し,購入して下さったお客様の笑顔を思い浮かべながらいつまでも手元に置いて大切にしてもらえるように丁寧に作るよう心がけています。普段から気を付けていることは歪みが無いように目を休ませながら作るようにしている事と,三線は楽器なのでテレビなどの情報源から激しいものを見てしまうとどうしても棹作りに影響が出るので本人は見ないようにしている様です。本人曰く「私はまだまだで死ぬまで勉強です。」と述べて,三線製作の奥深さや探究心を大切にしています。
* 黒檀とは,柿の実がなる木の種類の木で芯材が黒色になるのが特徴です。原産国はインドで東南アジア一帯に自生しています。北限が沖縄あたりだそうです。成長が大変遅く芯材が10cm程になるのに百年かかると言われています。三線の棹材に使える様になるには二百年以上かかるものと思われます。三線の棹材として外国産は材質が硬いので甲高い音がします。だからといって価値が無いと言う事ではなく音としては申し分ありません。しかし近年乱伐や森林開発で数が激減しており規制がかかってほとんど入って来ませんので在庫があるのみです。それで沖縄では不要になった床柱や庭木を再利用しています。また植林活動も行っています。そう言う訳で国産の物でも外国産の物でも貴重と言えます。貴重となった材で作った三線はこれから数が少なくなるのでこの機会にぜひ入手されることをお薦めします。
* 棹が完成したのは棹の心にあります様に令和六年九月十六日です。棹の重さはカラクイ,歌口,チル(糸),チーガ(胴)を除いて417gで全て完成した総重量は1.9kgです。棹の長さは歌口から爪裏まで一尺五寸八分で(48cm)全長は天の先から猿尾まで二尺六寸三分で(80cm)で,乙,上,五の幅は2.1cm厚みは1.8 cmで,断面は卵型で握りやすい用に削られています。又,糸蔵の長さは3.7cmで幅は1.2cmです。
* 塗装工は比屋根良章氏で塗装は令和六年十月二十二日に仕上がりましたので新品の作品となっております。塗装は塗りが仕上がるまでに材によっては,十工程かかり塗っては研ぎ出しを繰り返すので一ヵ月以上かけて仕上げられます。非常に丁寧な仕事をされる職人さんなので美しい仕上がりとなっています。今回は透明スンチー塗り(スンチー塗りとは木目をそのまま鮮やかに魅せる透明塗りのことです。)で仕上げました。カマゴンの美しい杢目が見えます。
* チーガ(胴)の皮張りは内間氏によってなされたものです。皮は厳選した錦蛇の新皮で使い込む事で更に良い音に変化するものとなっています。両面本皮一枚張りで張り具合は表が八分,裏が六分で,チーガの木枠材は南洋材を使用しました。
* 付属品として,ティーガ(胴巻き)には八重山ミンサー,糸かけは上里氏が製作,カラクイは六角のカンプー型です。
* 音色については今回製作した作品は, 余韻が長くて音が柔らかくゆとりのある音がします 。本張りチーガが良く音を引き出しています。音色はYouTubeにアップさせて頂きましたので,下記のURLから南洋黒檀カマゴン・『ちゃんぐぁー与那』の音色と,でますのでご視聴する事が出来ます。それからスマホやタブレットのスピーカーには限界がある為イヤホンやヘッドホンなどを利用し視聴されますとより実際の音に近くなりますのでお薦めです。
* 与那城型とは,真壁と同じ時代の人だと言われていて,与那城の作と伝えられています。通常ユナーと言われています。糸蔵が長く野面が糸蔵の端まで一直線で天は糸蔵の先から曲がり棹が太めで,その為太い音が出ます。古典,八重山民謡をなさる方に人気のあるデザインで地元沖縄では真壁の次に人気があります。
* オリジナルの製作証明書が付属します。
* 安心輸送の為新品のアルミハードケースをサービスでお付けして送らせていただきます。棹立ては付属しません。
* 送料込みの価格となっています。
* 最後まで読んで頂きありがとうございます。お気に召されましたら入札のほうどうぞ宜しくお願い致します。
南洋黒檀カマゴン・『ちゃんぐぁー与那』の音色
https://youtu.be/NZ1XX9W5YrE?si=EPu5odvhoMGbizn4