自宅保管の品です。大変美品ですが古いものですので、表紙など若干の経年劣化はございます。画像にもありますように、本体下部にうっすら波打ちがございます。ご理解頂ける方にご入札をお願い申し上げます。
「旦那、来年はいい年にしましょうよ。
がんばってさ、来年こそいい年にしましょうよ。」
13日の運転手を見つめた、大人がしみじみ泣ける実話。
事実は小説よりせつなくて、少しだけあたたかい。
読むと、なぜだか勇気が湧いてくる!
「もうかれこれ二〇年以上になるが、新卒で就職した会社を一年半で辞めてからというもの、一貫して金がない。」
(数々の著名人が激賞する「長いあとがき」冒頭の一文)
第13回新潮ドキュメント賞候補作。
朝日新聞、読売新聞、東京新聞、産経新聞、神奈川新聞、日刊ゲンダイ、
週刊SPA!、週刊朝日、散歩の達人、宝島、TBSラジオ、他、絶賛の嵐。
「夢破れても人生だ。夢破れてから、人生だ。」13人のタクシー運転手を見つめた、現代日本ノンフィクション。全国各紙の書評に取り上げられ、絶賛の嵐を呼んだ単行本の文庫化。2014年新潮ドキュメント賞候補作。
妻に逃げられた元ホームレス、石原裕次郎に「タメ口」をきいた男、気の優しい、いじめられっ子が持つ誇り、「専業主夫」を認めた女性…。13人のタクシードライバーを見つめた、現代日本・ノンフィクション。
レビューより
タクシードライバーを通して、いろんな人生を知ることができる。本から学ぶこともできる。NHKで放送されている世界のタクシーの、日本版。時間がゆったり流れていく、引き込まれていく本。
「人生の達人(になれなかった人もいるが)」の半生記
本書はタクシードライバーの人間模様や人生を描いたもの。タクシードライバーというと転職した人が多いと思うが、昨今は新卒で勤務す
る人や女性ドライバーも多くなったようだ。本書には13人の運転手(項目建て
は10項目)の話が載っている。
母親との確執や妻の浮気で家出して、そのままホームレス状態。そして「支援
団体」を名乗るNPO、ここが「貧困ビジネス」そのものだった。生活費として4
万円渡され、食事完備で入居するがやがてそこを抜け出す。ソープランドで住み
込みの仕事では、壮絶なリンチにあい這々の体で抜けだす。派遣会社と登録し次
はトヨタ系列の企業に就職。そこでも苛めにあう。流浪する生活のうちに少しず
つ追い詰められて、どうにかこうにかタクシードライバーとなる。
生々流転の人生。「中学卒業と同時に就職して、いくつかの職を転々として、
結婚もしないまま、すでに三三歳」。タクシードライバーに相性が良く、そこそ
この収入も得る。転職がなんとかうまくいった例だろう。
日本交通や国際交通、三信交通に勤務するドライバー達の、これまでの人生が
ここに載せられている。ドライバーの勤務形態は同じようなものなのだろう。1
日の「出番」の次は「休み」だが、現実は、月曜の朝8時かに出庫、帰社は深夜
(火曜日)2時、次の水曜日は出庫(帰社は木曜深夜2時)、次の金曜日によう
やく公休となる、こんな勤務形態らしい。かなり肉体的に辛い仕事だろう。