ここで、ビル・フリゼールのサイド参加作の中でいくつかを。東芝系のSomethin'elseレーベルの作品ですけど、
なぜかこのアルバムはストリーミングでは見つかりませんでした。探し方が悪いのかな。CDを発見するまで時間
がかかり手間取りましたってこともあります。オリジナルと有名なボッサ曲とが混在するアルバムですが、その境目
がうまくいっていて、通して聴いても自然な感じの流れになっていて、さすがロン・カーターだと思いました。これも
スウィングジャーナル誌のゴールドディスクになっていて、その分聴きやすいというのはあるのかもしれないんですが
、個人的にはけっこう好きなアルバムになっています。収録時間は45分とちょう
ロン・カーター初のボサノヴァ・アルバム。有名な曲だけでなく、オリジナルが半分以上。どの曲も印象的な
メロディなのですが、特に1曲目はオリジナルとは思えないほど美しい。抑制のきいた哀愁の漂う演奏がテナー
、ギター、テナー、ピアノと続き、泣けます。「サウダージ」という曲名もなるほど。2曲目は有名な、あえて説明不要
の哀愁系の曲。3曲目は一転明るい「日没」。4曲目「家路」はご愛嬌?少々俗っぽい気も。5曲目はリズムが少々
違いますが、アルバムの流れとしては自然。ギターがブルースっぽい。6曲目もゴキゲンな曲。個人的にイチ押
しなのが、ビル・フリゼールのギター。エフェクターの効きが今回は弱いながらも個性的な音色で、それほど
ジャズのフレーズを弾くわけでもない。ギターのモンクとも言われる。
1. Saudade
2. Manha De Carnaval
3. Por-Do-Sol
4. Goin' Home
5. 1:17 Special
6. Obrigado
7. Samba De Orfeu