第13回ボーイスカウト世界ジャンボリーの記念バックルです。
新品・未使用の、いわゆるデッドストックです。
写真撮影のために開封しましたが、3枚目の画像のとおり
当時のビニール袋に入っていました。
半世紀が経過しているため、製造時または保管時についた金属のスレ、
曇り、メッキのハゲ等がありますが、極めて綺麗です。
よくもまあ、このような状態で残っていたと感心します。
この時のシンボルマークはデザイン的にも良くできており、濃紺
のブルー地を輪郭の白の縁取りが、きりりと引き締めています。
本当に優れたデザインで、比類無き美しさです。エンブレム
のサイズは横幅約1.9cm、縦幅約3.0cmです。
控え目な中に素晴らしい細工がきりりと光り、宝石のようです。
この当時の日本の七宝ワークは素晴らしく、今でも美しい状態を
保っています。七宝を耳かきのようなもので盛って行き、焼き入れ、
磨きといった作業を全て手作業で行う工芸品です。特にこのエンブ
レムのように、白の縁取りを綺麗に回しこむのは難しいそうです。
今は七宝の職人さんも少なくなり、高齢化で目が悪くなっていること
から、このような七宝のエンブレムはもはや作成できなくなってい
ます。大変残念なことです。今お使いのベルトのバックルを外して、
これと入れ替えるだけでOK、1分で見違えるようなものになります。
13回は日本の朝霧高原で開催されました。1971年でした。
あれから既に約半世紀が経過したことになります。あの時は2万人以上
が集まって子供心に凄かったことを憶えています。夕暮れの中を
アメリカ隊が隊列をなして歩いていたのを、思い出します。
sound off! one two sound off! three four cadence count!
one! two! three! four! -- one! two! -- three! four!! と独特の掛け
声で、最後の所はシンコペーションになっていて、カッコ良かったですね。
sound offは、サンドーと聞こえて、ずっとsand だと思っていました。
台風が直撃して避難したこと、やたら会場が広くて移動だけで一苦労だった
ことなどが思い出されます。
当時はベトナム戦争の真っ只中で、悲惨な戦闘が繰り広げられて
おり、王子の陸軍病院や横田の空軍病院、そして横須賀の海軍病院も、
ベトナムから空輸されてきた負傷兵で一杯、相模総合補給廠はフル回転で
壊れた戦車を修理してベトナムに送り返していた、そんな時代でした。
この大会の医療サービスは、在日米陸軍と在日米空軍で運営されました。
今考えても凄いことです。
最近の大会記念品は金属プレスとカラーペイントのものばかりで、七宝の
ものは殆んど見かけなくなりました。1990年以降のものは駄作ばかりで、
私の心に響くものが全くありません。大きな大会があると、今度はどんな
記念品が作られたのか・・・と、子供心に楽しみだったものです。最近の
スカウトは、駄作ばかりで、本当に気の毒です。なぜか、漫画チックなもの
が多く最悪であります。オーダーする側がわかっていません。漫画のキャラ
クターなどは無用、制服が引き立ちキリリと締まる、威厳がある格好良い
優れたデザインが必要です。プレミアがつくような素晴らしい美術工芸品並
のネッチリングを、日本の匠の技を結集して作成したいものです。
こうなったら、七宝の職人さんが御健在なうちに、自分で作成するしか
ないとも思っています。
ビジネスマンは身だしなみで値踏みされます。リーダーやスカウトも同じで
す。こういう押し出しが利いた小物で演出してみてください。加えて、
スカウトサインは三角定規のように直角水平、敬礼はエッジを効かせてた素早
く、階級章は旧一級章、上級班長は兄貴でヒーロー、であります。
私のコレクションからの出品です。二度と手に入らない貴重品です。
どうぞ宜しくお願いいたします。
【注意】半世紀が経過しているため、製造時または保管時についた金属のスレ、
曇り、メッキのハゲ等があります。商品の完全性を徹底的に追及
される方には、全く不向きな商品ですので、絶対に入札されないで
ください。