ドラム&パーカッション、ベース、フルート、ギターによる自身のクアルテートにエレピを加えた編成で、自身の楽曲だけでなくブラジル音楽の名曲をカバー。イヴァン・リンスらしいコード進行が最高な "3 Horas Da Manha" カバーでスタートし、ジョビンが故郷リオへの愛を歌ったボサノヴァ名曲 "Samba Do Aviao "、タイトル曲にもなったジョアン・ドナートのサイケデリック名曲 "A R" のスペイン語カバー "La Rana"などなど全編において素晴らしい内容。圧巻は15分超のラスト曲 "Encuentro De Sombras" で、ナナ・ヴァスコンセロスを思わせるスピリチュアルなイントロからスタートし、トニーニョ・オルタを思わせる美しいギターを披露する後半まで、アグスティンの透徹した世界観が反映された一世一代の名演。 ブラジリアン、レアグルーヴといった観点だけでなく、バレアリックやスピリチュアルといった近年のトレンドにも合致する、いまこそ聴くべきアグスティンの名盤と言えるだろう。 https://apereyralucena.bandcamp.com/album/la-rana-2