図録本 現代おもと名品集 万年青図鑑 写真集 S59-61銘鑑 歴史 見方 専門用語 解説 葉芸 斑入り山野草 日本の古典園芸
日本万年青連合会 編
主婦の友社
昭和61年初版
160ページ
ハードカバー
約26.5×22×1.5cm
※絶版
日本万年青連合会が過去三年間(昭和59-61年)に開催した全国大会に、全国の愛好家が丹精こめて作りあげ、出品された入選品・名品・名作品の中から選りすぐった168点を収録したもの。
「おもと三名品」はじめ、おもとの名品・鑑賞・系統・見どころ・名品解説・専門用語解説などに特化した、愛好家必携の希少な専門書。
すぐれた万年青鉢(鉢についての解説はありません)も必見。
巻末に、品種解説、銘鑑の歴史と見方、おもとの見どころと用語を収録。
万年青に関する書籍は数少なくなった現在、昭和末期の最も充実した年代に出版された、大変貴重な資料本です。
【序文より】
おもとは、わが国原産の観葉植物で、古来から瑞草として、慶び事祝い事に添える習わしがありました。江戸時代からは、園芸植物として多くの人々に愛好され、今日ではその品種も数百種を数えるほどに充実し、表現される美しさあるいは渋さは、日本人の心に通じるものとされ、いつくしまれてまいりました。
わたくしたちの日本万年青連合会は、そうしたおもとを愛好する全国の人々によって昭和六年の春に設立され、翌七年秋の第一回全国大会以来たゆまぬ活動をつづけてまいり、昭和六十一年には第四十一回大会を迎えるにいたりました。
この「現代おもと名品集」は、日本万年青連合会が過去三年間に開催しました全国大会に、全国の愛好家が丹精こめて作りあげ、出品された名品・名作品の中から選び収録したものです。
本書が、伝統園芸植物の雄とされるおもとの美の啓蒙とその伝承に役立ち、おもと界のいっそうの発展に寄与いたしますならば、このうえもない喜びでございます。
日本万年青連合会会長 丹下和郎
【品種解説の見方】より
カラー写真解説番号順に配列してあります。
登録品種の系統名の羅紗系、大葉系は、それぞれの品種が掲載されている羅紗おもと銘鑑、大葉おもと銘鑑の分類に従っています。薄葉おもとは通常使われている日月星系、古今輪系、千代田斑系、縞甲竜系、獅子系などの系統分けに細分してあります。未登録品種もこれに準じています。
登録のうち、昭和9年、昭和30年などで登録者名のない年がありますが、これらは日本万年青連合会が銘鑑を編成するときすでに一般化しているものを追加認定したからです。
【目次 一部紹介】
●「現代おもと名品集」の発刊にあたって
●人気のおもと 第38・39・40回全国大会入選品
朝陽
天光冠
地球宝
旭翠
外輪山
富士の雪
天光冠
富士の図
駿河富士
秋津島
霧島
五大州
残雪
残雪
薩摩富士
駿河富士
聖光都の図
大勲
大雪山
鳶高隈
根岸松
根岸松の図
千代田の松
千代田の松
日出の松
松の誉
聖雄の松
千歳の松
地球宝
富士の図
銀月
富士桜
日月星
富士の雪
錦麒麟
晃明殿
黒潮
芸州
天照海
南海
青海波
王朝
琴治
聖雲殿
富国殿
三河錦
八雲錦
力和
愛玉殿
燕山
お多福の図
鹿島錦
春日錦
貫雪
玉輝冠
剣賜
光雲
国宝錦
駒米錦
最晃閣
鯱
珠光
春山
寿扇
新生殿
新生殿
翠光殿
瑞泉
瑞兆
雪光冠
太閤
長春閣
天元
天光冠
八紘錦
八紘錦
天嶺
富国錦
豊授楽の図
宝生殿
湧泉
睦山
幽谷錦
鳳
海竜獅子
獅子の花
玉獅子の虎
鶴の舞
舞子獅子
夫婦獅子
輪波獅子
●注目のおもと 未登録種
朝華
飯綱
厳島
巌獅子
雲山
瑛泉
葛城
加茂川
貴婦人
輝鳳海
玉雲
玉華
麒麟冠の図
金鳳
玄峻
松籟
鯱の光
静山
雪嶺
翠艶
小野田実生
泰山鳳
竺泉
千代川実生
長寿楽の縞虎
天竜獅子
天竜の舞
天授宝
東天光
能登
秀吉
日向
飛竜の図
広瀬実生
碧翠
鳳雲閣
鳳凰の松
山中実生
吉崎実生
天城の松
羅紗実生
羅紗実生
羅紗実生
力翠
力泉
隆厳
凌雲閣
力和の図
麗華
瀧山
●待望のおもと 昭和59・60・61年新登録品種
武元獅子
五万石
栄光
碩山
寿山
寿円
玉楼
瀬戸の舞
玉姫
玉松
観世
吉祥
武陵
千代田城
天賜晃
太陽殿の虎
寿岳
麒堂
豊旗
天童
寿堂
聖源
阪東吹雪
積雲
大栄獅子
芳堂
●品種解説
●銘鑑の歴史と見方
●おもとの見どころと用語
●索引
【品種解説 一部紹介】
朝陽
特徴 薄葉・日月星系。「日月星」に虎斑があらわれ変化したもの。葉幅いたって細く葉先がとがり、樋葉で立ち葉。黄色みがかった乳白色の覆輪を深くかける。葉のところどころに純白の虎斑をあらわ
す。
来歴 大正末期に東北地方で変化したと伝わる。
登録 昭和39年、山口県・森昌則。
天光冠
特徴 羅紗系。葉幅はやや広く、葉肉があり、葉先はふっくらと丸みがある。純白の覆輪を深くかけ、雅糸竜を出す。葉姿はやや立ち葉で、葉繰り、襟組みともによい。やわらかなつや消しの地合い。
来歴 明治31年ころ、愛知県の蔦屋が作出。同地の水野淳治郎が命名。
登録 昭和9年。
地球宝
特徴 薄葉・日月星系。「日月星」に図があらわれ変化したもの。葉幅いたって細く葉先がとがり、樋葉で、立ち葉。乳白色の覆輪を深くかける。葉のところどころに、いろいろな形の純白の図模様をあらわす。
来歴 明治30年ころ、愛知県の高須七郎
方で変化。明治37年、同人が命名。
登録 昭和9年。
旭翠
特徴 羅紗系。葉幅広く、葉先は丸止めで、葉丈は短く、葉肉の厚い立ち葉。白の覆輪を葉先から葉元まで深くかける。葉肌はややつやのある地。葉芸は甲竜、雅糸竜をあらわし、熨斗葉を出す。
来歴 昭和34年、愛知県の生田肇が作出。
昭和44年、同地の小川井律樹が命名。
登録 昭和51年、愛知県・小川井律樹。
外輪山
特徴 大葉系。曙虎の類。葉幅が広く、中ふくらみで葉先がとがり、立ち葉。白の覆輪をかけ、葉の中ほどに黄金色の曙虎をあらわす。
来歴 昭和37年、鹿児島県で産出。
昭和47年、熊本県の中山意三が命名。
登録 昭和52年、熊本県・中山意三。
ほか