８０年代に出現したマグマ影響下のいわゆるＺＥＵＨＬ系ジャズロックバンドの渦中では群を抜いた完成度とミステリアスな存在感で他を圧倒するエイデルステレールの８１年発となるデビュー作。オリジナルＬＰ盤のリリースはレーベル無しの規格番号、Ｋ００１にて彼らの完全な自主制作盤として少数プレスされていたもので、現在では状態が良ければ８０年代のプログレ物件とっしては異例の６ケタプライスで流通する著名コレクターズアイテムとして君臨。で、本掲載版はこれの正規再発ＣＤ盤としてＳｏｌｅｉｌ Ｚｅｕｈｌから２０１１年に限定枚数でリリースされていたもので、元来が再販～再プレスに積極的でないこのレーベルからだったためにこのＣＤ盤も現在では意外な入手困難盤となっていて海外では既に５０ユーロ前後での流通が普通。オマケにＬＰ盤には未収録だったレア音源、Ｎｉｈｉｌの別ヴァアージョンも収録していてこれも素晴らしい演奏で本ＣＤの注目ポイントに。編成はベース、ドラムス、ピアノ、オルガン、女性ヴォーカル、ギターの基本編成にゲスト演奏者としてフルート兼ヴォーカル、サックスが加わった布陣。いずれの奏者もこのバンド以外にはこれといった活動歴のない無名奏者ばかりなのに演奏レベルは異常に高いというこの時代の自主制作レベルのフレンチプログレ系としては異例。因みに女性ヴォーカリストのヴェロニクペラールは以後、フレンチインダストリアルノイズ系として知られるＤｉｅ Ｆｏｒｍへの参加から、近年リリースされたアーバンサックスの８４年のライブアルバム、パトリックゴーティエのソロ名義５作目への参加が判明し、ギタリストのジャンクロードデラーシャはＶｏｘ Ｎｏｓｔｒａなるプログレバンドで４枚のアルバムを残しているといった足取り。さて、本作の内容はといえば、これがとにかくスゴイ事になっていて、端的に言ってマグマの名盤、アターク以降、レトロスペクティヴライブの頃の８０ｓマグマの最良のエッセンスを濃厚に引き継ぎ、尚且つベルナールパガノッティのＰＡＧＡを彷彿とさせるエレクトリックベースの暴れっぷりと、、さしずめＷＥＩＤＯＲＪＥにも最接近したような、カルトなＺＥＵＨＬ感を放ち、おおよそこの系統としては文句のつけようが無い程の出来栄えで、現在でも並ぶものが無し。EIDER STELLAIRE-1(soleil zeuhl)

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