金彩銀彩の施されたエナメルダイヤルが非常に美しい銀無垢のELGIN懐中時計の出品です。
ムーブメントに刻印されているシリアルナンバーは【19858376】ですので1916年(大正5年)の製造であると推測できます。
製造から100年以上が経過しています。
文字盤は、金彩、銀彩で彩られた美しいエナメルダイヤルです。 文字盤に汚れが存在しますがクリーニングで除去は可能ではないでしょうか?
現代の写植製版とちがい、金彩銀彩は手で配置し、ダイヤルの文字も全て手書きです。
エナメル文字盤は製造時に複数回の焼き上げが必要で、途中で割れるものもあり歩留まりが悪く、非常にコストと手間がかかっています。
エルジン社は1864年創業で、アメリカ製懐中時計を代表するメーカーです。
高精度な鉄道時計を収めていたメーカーとしても有名です。
時計というとスイスを含むヨーロッパが一流の生産地のイメージですが、こと1800年代末~1900年代初頭にかけてはアメリカ製の方が品質、精度ともに上回ります。
一例としては1900年のパリ万博に出品されたウォルサムの時計を見たスイスの時計メーカーが
そのあまりの工作精度と時間の正確さに驚嘆したとの話があります。
しかも、驚いたスイスのメーカーがアメリカのウォルサム社に視察に行ったら、そのハイグレードの時計が
近代的な工場で量産されており二重に驚かされたとのことです。
※当時のスイスの時計生産は文字通り職人の仕事であり、高精度の時計は一つ一つ職人技で作られていました。
それがアメリカでは日差30秒クラスの時計がさくさく量産されていたわけですから、 カルチャーショックはすごいものがあったのでしょう。
第一次世界大戦時代の時計で、今も動くものと接する機会はあまりないと思います。
この機会にお手元に置かれてみてはいかがでしょうか。
なお、裏蓋には、アメリカの平原を力強く疾走する機関車が手彫りにて彫られています。
この図柄は、極めてエルジンらしい図柄です。
写真では解りづらいですが、機関車本体部分は、ピンク色の金属です。
このエルジンは、大正から昭和初期に日本からハワイに出稼ぎに行っていた故人が、日本に帰国する際に「俺はハワイで成功した」と友人知人に証明するためにハワイで購入したと聞きました。
当時、エルジンの懐中時計は成功者の象徴だったのです。
その様な訳で、ハワイで購入した方から数えて私を含めて3オーナー物です。
サイズは、竜頭含まず直径48㎜です。
付属品は、写真で確認できるイギリス製の懐中時計スタンド(約1万円で購入しました。)と写真には写っていませんが懐中時計用チェーンをお付けします。
なお、現在ゼンマイを巻くと稼働はしますが、精度は不明です。
また、当方出品中の懐中時計用スタンド及びガラスケースと併せてのご入札をお勧めします。
ご落札いただいた場合に、商品説明文と到着現品に乖離があった場合は返金させていただきます。
多くの皆様のご質問及びご入札を心よりお待ちしています。
※本人確認実施済みですので、安全・安心な取引が可能です。
ご安心してご入札ください。