■御覧の通りのボール表紙本です。
■『白波五人男』神奈川縣平民・市川かめ翻刻。
伊東専造編輯。明治21年初刷。文事堂發兌。
日本駄右衛門・弁天小僧菊之助・南郷力丸・忠信利平・赤星重三郎等
が織り成すPicaresque物語。弁天小僧菊之助・南郷力丸が強請り目的
で押し入った呉服商「浜松屋」で、難癖付けて開き直る名場面を皮切
りに、後から登場の日本駄右衛門が加わり、今で云えば強請り集りの
共同正犯。併し鯔の詰まりは思わぬ素性が発覚し、全てが未遂に終わ
ると云う結末。各人夫々の名口上は耳に爽快です。存外、吉本新喜劇
仕立てにしたら変わった趣向に為り面白いのかも知れません。梗概は
Webに詳解が有ります。
■該書は古書展で殆ど見掛けませんので、貴重かと思われます。
●紙質経年劣化で表紙に焼け、裏表紙に焼けと擦れが有ります。
●見返しに小さな朱印が3箇所有ります。
●本文紙質経年劣化で焼けて居ます。滲みは特に有りません。
●漢字にはrubyが振られ読み易いです。
●第31頁の左隅に小指の先程の切れが有ります。
●全78頁。書き込み有りません。
●とは云え古書に不慣れな方、神経質な方には不向きです。
●私の自己紹介欄は必ずお読み下さい。読まずに取引為さる方
が居られますので、宜しく願います。