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"テンモニ"ことヤマハのブックシェルフ型スピーカー「NS-10M」です。
以下の整備を施しています。
・ コンデンサの交換
・ 配線の引換え
・ コネクターユニットの交換
・ ネジの交換
内部のネットワーク用コンデンサを交換しています。(写真7枚目左下)
HPF用にパナソニック製PETフィルムコンデンサとJantzenAudio製電解コンデンサを併用で搭載。
LPF用には東信工業製PETフィルムコンデンサとニチコン製電解コンデンサを配しています。
静電容量はオリジナルと同等です。
配線をすべてOFCスピーカーケーブルに引き換えています。
ラグ板を廃止し、各パーツとポスト間を直結配線としています。
背面のコネクターユニットを、バナナプラグ対応のポストに換装しています。(写真同右上)
ユニットを固定しているネジは、既存のなべ頭からブラックメッキの六角穴キャップボルトに交換しています(写真同右下)。後代品と似た意匠となります。
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キャビネット外観は、天面に引っかき傷(写真4枚目)、側面に薄い擦り傷(写真6枚目)などがあります。
角部の打痕はオリジナルと似た塗料でタッチアップし、目立たなくしてあります。
ウーファーコーンは未塗装未漂白。オリジナルのままです。
前面ネットに、穴や剥がれも無く綺麗です。
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小型2ウェイの名機、初代NS-10Mです。
スタジオモニターとしても重宝された明瞭な中高音を持ちます。
シリアルNo.18万台後半ペア。推定1981年~82年頃の製造品。
比較的初期の製造でありながら、キャビネット表層の塗膜に厚みがあることや、艶も綺麗に残っており、40年前のものとは思えない非常に良いコンディションです。
ドライバーも内部に白錆の浮きがほぼ無し、なによりホワイトコーンの黄変が遅めの個体はたいへんレアです。設置環境が良好だったものと思われます。
ここまで好条件のものはなかなか出会えません。この機会にいかがでしょうか。
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主な定格
・ 2ウェイ2スピーカー/密閉型
・ 寸法:215W x 382H x 199D mm
・ 重量:6kg/1本
・ 再生周波数帯域:85Hz~20kHz
・ インピーダンス:8Ω
・ 出力音圧レベル:90dB/W/m