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岩波文庫
①著者別番号：青190-1
②著者：兼常清佐
③編者：杉本秀太郎
④発行日：1992年9月16日　第1刷（初版）
⑤装丁：カバー装　372頁
⑥状態：普通　蔵書印なし、書き込みなし
⑦コメント：兼常清佐は日本のすぐれた音楽美学者である。神秘なこと・不合理なこと・曖昧なことを極度にきらい、常にアイロニカルな調子で日本文化を批判する長短とりどりの文章を発表した。そうした兼常に長年にわたって敬愛の念を抱く編者・杉本秀太郎が、４９編を精選・編集して一本とした。著者の提起した問題は今なお鋭く新しい。

　Ⅰ　名人滅亡／音楽の合理化／音楽界の迷信／音楽の芸術家／お前の音楽をやれ／「ピアニスト無用論」／久野女史をいたむ／楽人の自殺／イグナーツ・フリードマン／ポール・ホワイトマン／楽人ケーベル／音楽批評－滞欧日記から－
　Ⅱ　ニッポン人の趣味／田楽拝見の話／修身ぶし／街のピエロ／昔の名人／勝太郎／流行唄／ニッポン音楽－音楽学校の邦楽－／仏教音楽／歌舞伎音楽／夢・音楽・現実／国民の音楽
　Ⅲ　湯瀬漫信／シュプレー森／愛する／桐の木／蟻／虫の声／花の運命／声の姿／自然を見る／浅間の表情／顔を聴く話／人の心を測量する機械／誘惑／空々漠々／映画の秘密／レコード蒐集／トーキー
　Ⅳ　女学生の言葉／ニッポンの詩歌／詩歌断想／短歌の形／俳人オツジと５７５物語／仕事場の一隅から　ニッポンの声・ニッポンの唄／ニッポンの唄は何故に西洋楽譜に書けないか／ニッポン語の或る子音について