◆趣味の瑞雲
『特別な瑞雲をやろう。ほら』(by日向改)
日本海軍の命名規則で、偵察機には『雲』を付けます(例:彩雲)
『瑞雲』も名前に『雲』が付いてるので偵察機なのですが、実は単なる偵察機ではありません。
フロート付きの水上機なので、航空戦艦(伊勢と日向)、航空巡洋艦(最上)などでの運用を目的に開発されたのですが、単に偵察だけを行う為に航空戦艦に水上機を積むにはもったいないので、空戦も出来て、急降下爆撃も出来る万能偵察機を作れ~。という無茶な要求をいつものように海軍が出し、愛知航空機がそれに応えて作ってしまったとゆー。
水上機なのに時速463km、航続距離2500kmという数字を要求されたので、瑞雲は空力に優れたスマートな胴体と翼を持ってます。
更にドッグファイトの為、空戦フラップを装備。
機銃は翼内機銃20mm2丁と後部座席に13mm機銃1丁。
250kg爆弾を抱えて急降下爆撃する為に、フロートの支柱にダイブブレーキを装備(※この模型でも再現されてます)。
何と、純粋な急降下爆撃機である九九艦爆よりも高性能な万能水上機、それが瑞雲。
そして水上戦闘機としては、二式水戦を上回る高性能!
そもそも瑞雲の様な超高性能水上機を作る羽目になったのは、空母が壊滅したからなのだが。
だからこそ戦艦伊勢と日向が航空戦艦に改造され、最上は航空巡洋艦に改造されたのですが、それらの専用艦載機として作られた万能機が瑞雲なのです。
偵察と空戦と急降下爆撃まで出来る万能の水上機です(世界最高性能)。
完成した瑞雲は、第634航空隊(航空戦艦伊勢と日向の艦載機部隊)に配備され、瀬戸内海でカタパルトによる発艦とクレーンによる回収の訓練を行います(実際に日向のカタパルトから射出される瑞雲の写真が残ってる)。
が! 戦況悪化の為、第634航空隊は、そのままフィリピンに送られフィリピンで戦う事に!(最終的に特攻隊になる)
で、艦載機の無くなった伊勢と日向は、瑞雲を積まないまま、艦載機無しの航空戦艦として出撃し(何の為に改造したんだが・・・)、意外と活躍するとゆー。
重い後部の主砲を取っ払って、航空甲板を置いたので、重量に余裕があったのと、後部飛行甲板が弱点になる! と思われたので飛行甲板の周囲にこれでもかと新兵器のロケットランチャーや機関砲を積んでた。で、変な空母と思って攻撃に来た米軍機を片っ端から落としたとゆー。何せ元が戦艦なので空母より遥かに頑丈なのです。後ろ半分だけ対空戦艦と化してた伊勢と日向。
当初の予定通り、伊勢と日向に積んでれば、エンガノ岬沖海戦で活躍できたんじゃないかと思うのだが-。