◎item
1970s France製 オリジナル Pierre Chapo ピエール シャポー S31 スツール
◎Designer
Pierre Chapo (1927-1987)
◎Era
c1970s
◎Origin
France
◎Material
Solid Elm
◎Size
直径約31.5cm
高さ約45cm
◎Description
近年、欧米を中心に世界的に評価され注目を集めるPierre Chapoの作品を最も代表する作品の一つ、S31スツールの1970年代フランス製のオリジナルになります。
重厚で肉厚な無垢のエルム材を使用し、分厚い重厚な座面に大胆に切り出された3本の脚をあしらうというシンプルな構造ながらも、
それとは対極ともいえる脚が交差してネジれてみえる様がなんとも言えない唯一無二な美しさと、インパクトを放つ作品となっております。
一見するとどこか山小屋などにありそうな温もりのある無骨なスツールのようですが、
通常のものでは想像もつかない3本のネジれるような脚がガラッと椅子全体の雰囲気を全く別のスカルプチュアルな佇まいへと昇華させております。
こちらの個体ですが、とにかく状態が非常に良くChapoの最重要作品の一つであるS31の佇まいの美しさや面構えなど、この作品が持つポテンシャルを最大限に味わっていただける極上の内容となっております。
また、座面の2箇所の合わせやそれぞれの木目の調和も美しく、全体的な精度も素晴らしい個体といえますので、
その個体自体が持つ佇まいやオーラ、芸術的な要素、美意識を重視するという方に、是非こちらの個体をお譲りできればと思っております。
ここ数年の欧米での人気が非常に高く、国内でも非常に流通の少ない貴重なChapoの当時のオリジナルですので、まだ手の届く価格のうちに押さえておいて損はないはずです。
◎About Pierre Chapo
1927年フランス パリ生まれの家具デザイナーであり、彼自身が製作をおこなう木工職人としても名を馳せたピエール・シャポー。
当初、プロの画家を目指していたフランスの青年は、造船技師との出会いにより、木材や木工芸に目覚めました。パリ国立高等美術学校で建築を学び、卒業後、妻で彫刻家・画家のニコル・ロルミエとともに北欧や北中米を広く旅する。
その中で、フランク・ロイド・ライトの自宅兼アトリエであるタリアセン・ウエストを訪れたことが、その後のシャポの作品やデザインに多大な影響を与えることとなる。
1950年代末に北欧や北中米の旅から帰国したシャポは、妻の協力を得て、自分のデザインの製作と販売を開始する。
熱狂的なファンから支持されるようになるまでは、
それほど時間はかからず、最初の顧客は20 世紀の重要作家の一人とされ、ノーベル文学賞も受賞したアイルランド出身の作家サミュエル・ベケットだった。
シャポーはベケットの有名な戯曲にちなんで「Godot bed」を制作、
これが高い評価を受け、彼がデザイナーとして躍進していく第一歩となる。
1958 年に、妻のニコルと共にパリのオピタル通りに設立した高級ショップ「Galerie Chapo」で作品を販売していたシャポーは、
自身の作品と共にイサム・ノグチなど、他の職人や芸術家の作品も展示を行う。
シャポーはノグチの工芸品に対する有機的なアプローチに共感し、
二人とも戦後の社会主義の影響下で主流となっていた荒々しい工業的な製品に対して抵抗した。
シャポーは、「実用性」以上のものを求めており、家具デザインは美的なものであるべきだと考えていたため、
黄金比の重要性を強く主張した。
彼の作品は、古くから伝わる木工技術と工芸における伝統に、現代的なアプローチを融合させたデザインで、彼の卓越したデザインの作品には、
主にエルム材、オーク材、ニレ材が使用され、現代的なデザインと伝統的な職人技への2つの関心を明確に表現した。
1960年には、パリ市への貢献に対する感謝の印として、パリ市から金賞を受賞。彼は、個性的で時代を超越した普遍的なクオリティを持つデザインを支持した。
当時、クラマールにある義父の木材工房で製作をおこなっていたシャポーは、そこからほど近いサンジェルマン通りに軒を連ねたKnoll、Sentou、La maison des mtiers d'art といった名だたるギャラリーや、
同時期に活動していたSimone Prouv、Georges Candilis、Arne Jacobsen をはじめ、
特にGallery Steph Simon で展示されていたSerge Mouille の照明作品、
Charlotte Perriand がアルプスのスキーリゾートLes Arcs の為に制作した作品に大きな影響を受けることになる。
1967 年には、装飾芸術家協会展に参加し、アワードを受賞。同年、家族とともにプロヴァンス地方のアヴィニョン近郊のゴルドに移り住み、新たにアトリエを構えた。
ゴルドの風景に触発されたシャポのデザインは、伝統に根ざした無骨で大胆なものとなっていった。
ゴルドでは職人たちを雇い入れたことでこれまでよりも彼のデザインに対する需要を満たすことができるようになり「Oeil table」「T01 table」「S01 stool」「T21 Table」 など、戦後のムーブメントに大きな影響を与えたコレクション性の高い作品を生み出した。
彼のデザインや職人技を見ればシャポーが、フランスが生んだ最高のデザイナーの一人であることは明白である。彼の30年のキャリアの中で、彼は家具製作と建具の伝統工芸へのこだわりを一度も失うことはなく、
それらが優れた家具に不可欠であると信じていた。
それらの作品には、モダンなデザインと伝統的な職人技が融合しており、木材とその特性に対する彼の愛情がすべての作品に表現されている。
◎Condition
1970年代のヴィンテージコンディション。
何度もお世話になっているフレンチヴィンテージ家具に精通した信頼のおける国内のディーラーの方が
フランスのディーラーより買い付けたものを数年前にお譲りいただいた品となります。
購入当時より非常に状態が良く、購入後は実際に座ったりすることもほとんどなくオブジェとして部屋に置いておりました。
多少の細かな傷などはありますが全体的に非常に綺麗で、ガタ付きなども一切なく、個人的主観では極上コンディションの部類に入るかと思います。
木目のコントラストや模様が非常に美しく、かつ座面の2本の継ぎ目の合わせも非常に綺麗で精度の高い個体です。
※注意事項(ご購入前に必ずお読みくださいませ。)
・コンディションは極上ですが、数十年前のビンテージ品となり、全体的に若干の使用感や経年がありますのでヴィンテージ品の性質をご理解の上ご購入をお願い申し上げます。
・あくまでも個人保管のビンテージ品ですので、神経質な方や完璧なものをお求めの方、新品をお求めの方は入札をお控え下さいませ。
・厳重に梱包しヤマト便着払いにて発送予定となっております。
・ご購入後はいかなる理由がありましても返品、返金は一切致しかねますので、良くご検討の上ご購入下さいませ。
・お使いのPC環境やブラウザ環境による多少の色の誤差はご了承くださいませ。
・当方タバコは吸いません。