【LP2枚】国内盤M12517~18 西洋音楽における中世は400、500年ごろから1450年ごろまでとみなされている。中世音楽の成立にあたって、実践面における中心はキリスト教典礼聖歌であったが、この時期、音楽は「七自由学科」のひとつとして必須の学ともされていた。そこでは、音楽は「ムジカ・ムンダナ(大宇宙の音楽 musica mundana)」、 「ムジカ・フマナ(人間の音楽 musica humana)」、「ムジカ・インストルメンタリス(道具の音楽=声楽、楽器を含めた現象としての音楽の意 musica instrumentalis)」に三分類されて、音楽は超感覚的な秩序(調和)の啓示としてとらえられてもいた。また、ピタゴラスに始まるギリシャの数理論(音程比、音の長さの比)も伝えられ、音楽に関する諸法則は数によって律せられていた。実際の音楽作品は、グレゴリオ聖歌に代表される単旋律のキリスト教典礼聖歌、俗語を主とした詩によるトルバドゥール、トルヴェール、ミンネゼンガーら吟遊詩人たちによる単旋律世俗歌曲、それに教会、世俗の双方で展開したポリフォニー(多声)音楽の三種がこの時代の中心形態である。グレゴリオ聖歌(Gregorion Chart)ローマ・カトリック教会のラテン語典礼文を歌詞とする単声典礼聖歌。六世紀末にローマ式典礼の改革を行った教皇グレゴリウス一世(在位590-604年)にちなんだ名称だが、実際にはそのレパートリーの大部分は8世紀から13、14世紀ごろまでに、西ヨーロッパ世界で次第に形成されていったと考えられている。旋律は、八種の教会旋法(church modes)により、独自の旋律美をもっている。楽譜は、ネウマ譜(記譜法の一種 neuma)を伝統的に用いており、今日でも四線譜線付きのネウマ譜を本来としている。中古ですので小さな汚れあります。まとめて買えばお安くなります。