写真のように珍しいニコンS2の後期ブラックペイントとそれに付属するレンズは超珍品のショートニッコールと言われるレンズです。
カメラ本体はファインダー、シャッター、距離計も含めて全く正常に機能しています。二重像もクリアで問題ありません。
レンズは俗に「ショートニッコール」と言われている超珍品です。朝日ソノラマから刊行された久野幹雄氏著「レンジファインダーニコンのすべて」や落合泰之氏著「ニコンカメラ Ⅰ型からSP limitedまで」など私が目にした文献やネットには出てきません。
しかし海外のニコン研究家で有名なロバート・J・ロトロニー氏が書いた「The Complete Nikon Rengefinder System」にはRim-Less 50mm
NIKKORとして登場していますが何故極少数のこのレンズが存在するかは謎に包まれているとされています。
今回「ショートニッコール」と表記したのは2021年に新宿北村写真機店でブラックS3にこのレンズが付いて「ショートニッコール」と表記されていた事(価格は0が6個付く値段でした)と30年以上前に同じくS2ブラックに同じレンズが付いていたカメラをロンドンの中古カメラ店で購入しましたがレンズに傷が多かった事から3年前山崎光学に持ち込んだところ、山崎さんが一目みるなり「ショートニッコール、珍しい」と仰った事からです。当時ニコンS2のブラックとセットで極少数が販売されたと想像されます。今回ロンドンで購入したのは手元に残し大事にして頂ける方にお譲りします。
出品するレンズは目視する限りカビ、クモリはありませんがレンズ後群部に拭き傷状のものがあります。今回デジタルで撮影点検しましたが通常の撮影では特に問題ありませんでした。
付属するのはかぶせ式の軽合金製純正キャップです。
(2024年 9月 19日 15時 14分 追加)ニコンのSマウント標準レンズとしてオールブラックのレンズは珍品ですが先ずほとんどは50ミリのF1.4のレンズです。
今回出品したのは同じ50ミリでもF2.0のオールブラックレンズです。
(2024年 9月 20日 10時 17分 追加)ショートニッコールについて補足いたします。
外観は通常のSマウント50ミリF2.0のレンズからシルバーのフィルター枠を省いただけでは無く、手持ちの通常レンズと比べても絞りリングの厚さが少し小さい、レンズ銘板リング周辺の造りが違う、レンズ銘板リングの文字がひと回り小さい、全長もシルバーフィルター枠が無いと考えてもショートニッコールが1ミリほど短いなど違いがあります。