【詳細】
初版帯付 村松茉莉 夢想機械 トラウムキステ イラスト出水ぽすか 特典ポスカ付
2015年4月10日初版 辰巳出版発行 帯付 特典ポストカード付
少女の夢と絶望は、機械の中に結実する。三田文学新人賞受賞作家が紡ぐ、誰もが忘れても、僕は忘れたりしない。記憶と夢をめぐるファンタジー。
「職種は機械技術者……条件は、親族係累がなく、秘密を厳守でき、感情の揺れがないこと、だそうだ」
夢想機械(トラウムキステ)…「夢の函」を意味する美術品の素材は、人間の女性。機械化された脳から再生される美しいイメージをガラスの箱の中に具現化する稀少な機械人形。
貧民街シュラムで古書商の祖父に育てられたリュカは、祖父の死後街を出て奨学生となりエリートコースを歩む。そして、違法美術品《夢想機械》を生産する秘密企業トロイメライで、孤高の技術者トリストランの助手として働くことになる。大気汚染と社会的階層化が進む都市ミラグロスで、引き寄せられるように選んだ住居はルームシェア住宅キャッスル・ミトン。過去の遺物である紙の書物で埋め尽くされた部屋で、人気地下アイドルとして活動する家主のタマエをはじめ、癖のある住人たちが家族のように暮らしている。
運命に抗わず一人で生きてきたリュカはある日、新しく担当する「素材」として、シュラム時代の幼馴染アミカと再会する。7歳で娼館に売られ、リュカに再会することだけを望みに生きてきたアミカ。はじめて対峙する運命の先に、記憶の扉は開かれる――
村松茉莉
神奈川県出身。2005年、在学中に三田文学新人賞を受賞しデビュー。「村松真理」名義で文芸誌を中心に小説・エッセイなどを発表している
出水ぽすか
日本の漫画家、イラストレーター
2008年6月に『火炎の竜カゲロウ』で、第62回小学館新人コミック大賞児童部門佳作を受賞(「出水あすか」名義)。2016年11月、初の画集となる『出水ぽすかアートブック ポ〜ン』(パイインターナショナル刊)を出版した。週刊少年ジャンプにて「約束のネバーランド」作画担当。2021年9月3日、白井カイウとコンビを組んだ作品を収録した『白井カイウ×出水ぽすか短編集』を刊行
【状態】
経年劣化により若干の焼け、カバーにスレ、傷は御座いますが、概ね美本です。