この度は当オークションをご覧頂き、誠に有難うございます。
今回出品させて頂いておりますフルフェイスヘルメットは、このオークションでの出品はこのたった1点である事は当然の事、メルカリ含め今や完全に絶滅してしまったと言っても過言ではない、当時は非常に斬新なモデルでありました「SHOEI スーパーバイルス」になります。
仕上げた後に私のコレクションとして純正ヘルメット巾着に入れて大切に保管しておりました物ですが、バイクのパーツに限らず車のパーツや油脂類の保管スペースも厳しくなり始め、次から次へと購入せねばなりません物が増えて参りましたので、悩んで悩んだ末に泣く泣く手放すことと致しました。
サイズやこの物の特徴を下記へ詳しく示しますので、よく読んでご理解頂いてからのご検討、ご入札の程、よろしくお願い申し上げます。
見知らぬ方「いいっすね、シンプソン!」
私「いや、実はこれSHOEIなんですよ・・・。」
見知らぬ方「エ〜ッ!?」
私「僕は"ショープソン"って呼んでるんですけどね。・・・」
2人「笑笑!!」
と話しのタネにもなる様なメットなのですが・・・、
実はその昔、周りを含めて「シンプソン・バンディット」への憧れがあり、私の弟も16歳にして大枚を叩きUS物(ノリック物が無い時代です)を購入し被らせて貰ったところ、風穴が無いが為に「暑い・蒸れる・痒い・キツイ・重い・視野が狭い」という"六重苦"の様な不快極まりない物であった事に落胆しておりました。
そんな中、シンプソン・バンディットを少し"サイバー"にした様なデザインでSHOEIから発売された「スーパーバイルス」に衝撃を受け、バイルス2と呼ばれていた限定のマットブラックにミラーシールドが標準で装備された物を衝動買いしてしまったのです。
マッドマックス的デザインでありながら軽く、視界も広く、ベント(風穴)と後方にダクト(抜け穴)まで付いており、それらは数段階の風量調整式になっていたのが驚きで、"重いけれど剛性感のあるアライ製のフルフェイス"しか知らなかった自分にとっては、快適さや機能の面でも驚きでした。
しかし、そこまでの回数を着用をしないうちにその当時乗っていたバイクを入れ替え、同時に、新たなバイクの雰囲気に合わせてBELLのヘルメットを購入したので、この「スーパーバイルス」は全く被らなくなり、その上一人暮らしも始まった事で存在すらもすっかり忘れたまま実家のガレージに数十年間、乱雑に放置されたままになっておりました。
ヘルメットの純正で付いてくるSHOEI巾着袋に入っていたとは言え、約20年間もの間実家ガレージで乱雑にほっぽり投げられておったものでしたので、それはそれは酷い状態になってしまっており、インナーてっぺんと周りの薄いスポンジは加水分解でホロホロと崩れ、シールドもプラスティックが白く燻んで、ビニールレザーはカピカピの状態で転がっていたのを発見したのが始まりです。
今見てもなんとも言えない「カッコイイデザイン」である上に、あの当時の「快適性」を思い出し、なんとか「起こせないか」と考え始めましたが、SHOEI本社に問い合わせても全てパーツも廃盤、ライコ、ナップス、、メルカリ、アップガレージライダース、全て、デッドストックパーツもドナーとなる様な中古品、パーツ取りベースになるような物含めすべて"全く無い状態"ではありませんか。
同時に、これはかなりの「希少品」であり、もしかするとヘルメットマニアの方々の中では貴重な物なのかも知れないとも思い、友人のトヨペット一次下請けの板金屋さんへ持ち込んだのです。
加水分解して粉々になったスポンジを綺麗に取り除き、インナーが垂れ下がらない様に自動車内装用ボンドで留めて、くすんで全く前が見えない様な状態になったシールドは一度丁寧に外してバフ掛けを繰り返して透明度を極限まで蘇らせ、ダクト部分はキッチリとマスキングしてもらい、トヨタ純正ピアノブラック(センチュリー等の公用車で使用されるカラーの高級塗料)とクリアー塗装を厚塗りで仕上げるように依頼しました。
四輪の走行会用に被って行っても良いし、インテリアとして飾って置いても絵になる様な物にしたいと思っていたのです。
凄い厚みの高級感あるブラックに仕上がりましたが、クリアの厚塗りにかなり気合を入れすぎてしまった様で、尚且つ、塗装が難しいヘルメットという丸い素材と相まって、一部の裾のクリアがやや粗く見える部分があるものの、4万円も請求されたのには正直心の中では少し納得がいきませんでしたが、一生懸命に頑張って頂けた事は伝わってくるものでしたし、友人も親父さんの値付けに逆らえない上、手作業で塗装剥離したりと慣れない作業であったであろうことや、シールドのバフ掛けなど他の作業も考慮して飲み込むことと致しました。
そして、どうせなら遊び心を詰め込んだ特別な1つに仕上げてやろうと思い、コレクションとして集めていた「全て本物」の、実物のパーツ等を買わなければ同梱されない「非売品ステッカー」などでステッカーチューンを施してあげました。
「レーシングプロダクツ」という文字入りの、レーシングウエアーやシューズ等に付属してくる本物のUSシンプソンの希少なステッカーをメインに貼り、USシンプソンヘルメットのシールドに貼るハチマキステッカーも勿論本物で、ノリックシンプソンよりも目立つ様に仕上げ、快適性を備えた「ショープソン(ショーエイ+シンプソン)」と名付けました。笑
私は他にフルフェイスを2個持っており、これもコレクションの一つとして、バイク用では「近場の散歩用」にも使えるなと保有し続け、仕上がってから3〜4回程使用しました。
流石に、被り心地やフィットメントは現代のフルフェイスには遠く及ばないものの、ダクトの涼しさと顎周りの開放感、頭部の熱気が頸椎に流れてなま暖かくて気持ちがよく、今でも決して悪いものではないと感じております。
ダクトが付いていないヘルメットしか被った事のない方はこの快適さに驚くと思いますし、もうその様なダクト無しヘルメットには戻れなくなるほどです。
自分の頭のサイズ感的に、締め付けられずにゆったり目で被るのが好きなので、いつも大きめのL(59〜60)を購入するのですが、これは加水分解した薄いインナースポンジを取ってあるのでさらに大きめになっており、若干深めでもあります。あくまでも個人的にはですが、角度を決めて顎紐をしっかり締めればそこまで気にはなりません。
十中八九、61〜62のXLの方でも被れてしまうかなりゆったり目なサイズ感があります。
この感じ方には個人差もありますし、それぞれ「汎用品のヘルメットサイズ調整用インナー」等を内側に貼って使うなどして、ご自身で臨機応変にご対応下さいませ。
もちろん、ステッカーを全て剥がして、SHOEI純正ステッカーを貼り直し、本来の姿にしてあげるのも良いとは思います。
私は「臭いには神経質」なところがあるので、ヘルメットはいつも必ずシャンプーをしてから被ったり、アルコールお手拭きでこまめにインナーを拭いたりするので、変な匂いは一切ございません。
お調べ頂ければ分かるとは思いますが、残念ながら現在ではこの様な空気が流れるベント式機能が付いた快適仕様の"マッドマックス的デザインのSHOEI製品"はございません。
似たようなストリート系デザインのEXーZEROのような物はありますが、ベント機能や完全なるシールド機能は装備されておりません。
旧車現行車等々問わず、ストリート系チューニング&カスタムのバイクであればこのままでも似合うとも思いますし、ダックテールの様な半坊や顔や顎丸出しのジェッぺルよりかは遥かに安全で、飛び石や虫爆弾なども防げ、頭の通気性も含めて断然快適であるとも思います。
それは実際に被ってみて頂かなければわからない事ですが、近年爆騰し続けている、15〜20万円はくだらない70’S BELL STERビンテージフルフェイスよりも遥かに「希少」で安全快適である事は間違い無いと思います。
お部屋やショップのインテリアとして置いておくのもそれなりに雰囲気が出て良いとも思いますし、四輪走行会のスポーツ走行枠くらいであれば、圧迫感も少ないですし丁度良いとも思います。
勿論、私自身は、折角大切なコレクションの稀少なステッカー類で仕上げた希少な"スーパーバイルス"であり「ショープソン」の名付け親ですので、このまま使って頂けるのであればそれが一番嬉しいのですが、ステッカーの上からクリアを吹いて固めるようなことはしていないので、ご自身独自でのステッカーチューンは自由にして下さって良いとも思っております。
もっと言えば、塗装を一からやり直して、車種年式問わず、自車のタンクカラーと合わせて塗り直すもよし、お好きなカラーリングに専門業者さんへリペイントオーダーしても良いかと思うくらいです。それくらい、レアなヘルメットですし、大切にし甲斐のある物であるとも感じます。
安全に関わる命を預ける物でもあり、上記の様な道のりを経てきたことや、2002年6月3日製造のお品である事も踏まえまして、一応の名目上は「飾り物」としてのご出品と致します故、ご使用に際しましてはご自身のご判断に委ねることとさせて頂きます。
こうした事由を含めまして「ノークレーム・ノーリターン・ノーキャンセル」をお約束して頂ける方と気持ちの良いお取引が出来れば幸いでございますので、その辺りを充分にご承知おき、ご了承下さいませ。
「誰ともカブらないヘルメットをカブりたい!」というオンリーワン好きな方、泣いても笑っても「世界に一個だけの生き残り」の様なヘルメットである"ショープソン"へのご入札ご検討の程、何卒一つ、よろしくお願いを申し上げます。