若干15歳からネットを通して作品を発表し始め、クラシックなファンクやソウルから、現代のR&B、ヒップホップ、エレクトリック・ミュージックを交配させた洗練された楽曲構成と、ギターやビートメイクからヴォーカルまでマルチにこなす圧倒的な才能がたちまち多くのリスナーの注目を引き、ブレイクを果たしたトム・ミッシュ。
元々は2015年にミックステープとして発表された本作には、『Geography』にも参加している盟友ロイル・カーナーをはじめ、アルファ・ミスト、ジョーダン・ラカイ、アレクサ・ハーレイなど俊英たちが多く参加している。まさにブルース、ジャズ、ヒップホップを新世代のチープ・シックな感性でとらえた現行ロンドン・チルを象徴する1枚。
J Dillaからの大きな影響を感じさせるヨレたビートにクラッピーなスネアと並走するのは、ネオクラシックソウル直系のエレピのコードやファンキーなベースライン、そして何と言ってもトムのトレードマークであるスムースなギターの調べだ。
全編にわたって支配的なのは上質なソウルフルネスで、J・ディラ直系のビートを基盤にしつつも、練りこまれたコード進行やギター中心の生楽器主導のダイナミックな曲展開と共に聞こえるのは、当時若干20歳だったとは思えない洗練された内省的なコンテンポラリーサウンド。その後大ブレイクを果たす彼が、すでに唯一無二の才能を発揮していたことがわるファン必携の傑作。
Tracklist:
A1.The Journey
A2.Wander With Me feat. Carmody
A3.Nightgowns feat. Loyle Carner
B1.Falafel
B2.Wake Up This Day feat. Jordan Rakei
B3.In The Midst Of All feat. Sam Wills
C1.Come Back
C2.Your Love feat. Alexa Harley
C3.Hark feat. Alfa Mist
D1.Tom Misch & Bearcubs - Colours Of Freedom
D2.Beautiful Escape feat. Zak Abel
D3.Home