１９４３年生まれで２０１８年に故人となったベルギー出身の元来は幼少のころからアカデミックな英才教育で叩きあげられた正統クラシックシーンの凄腕ヴァイオリン奏者として認められながらも（ベルギー国立管弦楽団に抜擢されていたという説もあり）、６０年代後半にはこの当時のロックの魅力に憑りつかれ、遂にはフラワームーヴメント華やかなりし頃のベルギーでは最古参のサイケデリックロックバンド、ウォーレスコレクションの創設メンバーとして参加。７０年代に入ってからは多国籍メンバーからなる純正プログレッシブロックバンドのエスペラントを７３年に組織しては外資大メジャーのＡ＆Ｍから３枚のアルバムを世界配給でリリースして一気にオーヴァーグラウンドへ浮上。そのエスペラント結成へと動き出す直前の７２年にリリースされたいたソロ名義の幻の唯一作となっていたのが本作。オリジナルＬＰ盤のリリースはフランスの地方都市でありながらスペインとの国境を接する間際に位置する事からバスクの文化圏でもあるらしいバイヨンヌの超マイナーレーベル、Ｉｚａｒｒａから少数プレスでリリースされていたもので、現在ではそれなりにコレクターズアイテムとしても知られる１枚。本掲載盤はこれの正規再発ＣＤ盤として２００３年にリリースされた韓国Ｍ２Ｕ盤で、厚手の見開き紙ジャケット、大判ポスター、インナーバッグ、フルカラーブックレット、オビの付いた、物品としての素晴らしさに溢れたコレクター心理を揺さぶる逸品。因みに上記のＩｚａｒｒａなるレーベル、調べてみるとこの地ではリキュールの銘柄として有名なメーカー（醸造所か？）とのことで、１９７０年代には販促用のレコードを多数製作していて、７１年にはなんとフランスのトリアングルのＬＰ盤未収シングル盤をリリースしていたり、とりわけレイモンドヴィンセントの本作も実際はお酒の販促用のリリースだったという説は説得力のあるお話。とはいえコレ、あまりに本腰入れすぎな出来栄えで、単にお酒買えばオマケにプレゼントしますよってなレベルは軽く超えちゃってる完成度で、作曲、アレンジ、音響エンジニアリング、演奏者の演奏レベル、作品全体を俯瞰するプロディユース能力、ジャケットアートもひっくるめてすべてに於いて一線級のメジャークラスと同じ土俵に乗れる完成度。内容はド直球のプログレでは無く、かといってヴァイオリン駆け巡るシンフォニックロックでは尚更無いのは当然。では何か？と言えば、わりと７０年代的ヴィンテージなポップロック感を基軸としてクラシック、ジャズ、ブルースなどの要素を大胆に仕掛けた先鋭的な感覚はそのまんまエスペラントの全作品を通じて音楽性のアイデアの全てが詰まってもいると言っても過言ではない素晴らしい内容。RAYMOND VINCENT-metronomics(m2u)

コンディション：★盤は中古盤として並品（軽いキズ、スレがあります。音トビ無し、再生に影響無し）、ジャケットは中古盤として並品（経年のスレ、キズ、圧痕があります）★その他詳しいコンディションにつきましてはご入札前にご質問欄からお問合せください。あくまで中古盤という性質上、完璧なコンディションをお求めの場合はご入札をお控えくださいますよう、よろしくお願いいたします★

★送料（ユウメール）：ＣＤ１枚￥１８０、ＣＤ２枚￥２１５、ＣＤ３枚～４枚￥３００★郵便料金改定に伴いまして（ＣＤ５枚以上は枚数制限無し）及び（ＬＰ盤１枚～２枚）は定形外郵便（規格外）での扱いとなります。送料は￥５００★