ウリキリ!【明眸皓歯】F4217 美しい天然赤珊瑚8.4-4.3mm珠 最高級K18無垢 手創り彫金クラスプ ネックレス 44cm 18.13g 唯一無二の逸品

ウリキリ!【明眸皓歯】F4217 美しい天然赤珊瑚8.4-4.3mm珠 最高級K18無垢 手創り彫金クラスプ ネックレス 44cm 18.13g 唯一無二の逸品 收藏

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今回のターンでウリキリます〜

以下、所謂ブラクラ妄想ショートショートです~~

『銀座の紅(くれない)』

一、冬日の客
年の瀬も押し迫った、十二月の半ばであった。
銀座八丁の表通りは、クリスマス景気に浮かれる人々でごった返している。だが、宗兵衛(そうべえ)が営む小さな古美術・宝飾の店『一期堂』は、そんな喧騒が嘘のように静まり返っていた。柳通りから一本、さらに路地を入った、知る人ぞ知る場所にその店はあった。間宮宗兵衛、当年とって六十八。戦火を潜り抜け、焼け跡の闇市から身を起こし、この銀座の片隅に根を下ろして、もう五十年近くになる。
ガラスの引き戸が、からり、と乾いた音を立てた。
宗兵衛は、手入れをしていた古い鼈甲(べっこう)の櫛から顔を上げた。店に入ってきたのは、鼠色の地に細かな鮫小紋(さめこもん)の着物を、楚々(そそ)として着こなしたひとりの老婦人であった。年は七十をいくつか越したあたりであろうか。背筋はすっと伸び、薄化粧の顔には気品が漂っている。しかし、その目元には、長い歳月を生きてきた者だけが持つ、諦観にも似た静かな翳(かげ)が宿っていた。
「ごめんくださいまし」
鈴を転がすような、というには歳を重ねてはいたが、凛とした声だった。
宗兵衛は無言で立ち上がり、軽く会釈をした。客もまた、深々と頭を下げる。このやり取りだけで、宗兵衛には、この婦人がただ者ではないことが知れた。その物腰、立ち居振る舞いは、一朝一夕で身につくものではない。
「……何か、お見立ていたしましょうか」
宗兵衛がようやく口を開くと、婦人は持っていた古風な風呂敷包みを、静かにカウンターの上へ置いた。紫根染(しこんぞ)めの縮緬(ちりめん)だ。それも、上等な。風呂敷を解くと、中から現れたのは、時代を経て飴色になった桐の小箱であった。
「これを、お引き取り願えませんでしょうか」
婦人はそれだけを言うと、すっと視線を伏せた。何かを語るまい、という強い意志が感じられた。宗兵衛は、客の事情を根掘り葉掘り聞くような野暮はしない。品物だけが、雄弁にその来歴を語るのだ。それが、この商売の流儀であった。
宗兵衛は、桐箱の蓋にそっと指をかけた。ぴたりと吸い付くように閉まっていた蓋が、す、と持ち上がる。職人の良い仕事だ。
箱の内側に敷かれた真綿の上に、それは鎮座していた。
息を、呑んだ。
深い、深い、紅。
まるで熟した柘榴(ざくろ)の実を、ひと粒ひと粒ていねいに繋ぎ合わせたような、深く、こっくりとした艶を宿した赤であった。ひと連なりの、珊瑚の首飾りだ。
「……ほう」
思わず、宗兵衛の口から感嘆の息が漏れた。
彼は、震える指を抑えながら、そっとそれを掌(てのひら)に載せた。ひやりと冷たい感触のあとに、じわりと人の肌の温もりが移ってくるようだ。中央の一番大きな珠から、留め具に向かって緩やかに小さくなっていく、見事なグラデーション。その珠のひとつひとつが、寸分の狂いもなく磨き上げられ、官能的なまでの光沢を放っている。
「これは……見事な赤珊瑚(あかさんご)ですな。おそらくは土佐沖のものでしょう。これほど色合いが均一で、艶やかな珠が揃ったものは、今では滅多にお目にかかれません」
婦人は何も答えず、ただ静かに宗兵衛の手元を見つめている。
宗兵衛は、作業用の革張りの椅子に腰を下ろし、机の引き出しから愛用の独逸製(ドイツせい)のルーペを取り出した。目の前に首飾りをかざし、光に透かす。珠の表面には、天然の珊瑚が避けがたく持つ「フ」と呼ばれる白い斑(ふ)や、「ヒ」と呼ばれる微細な亀裂が、ほとんど見当たらない。奇跡のような代物であった。
「これほどのものは、戦前の、それも景気の良かった頃のものでしょう」
宗兵衛の目は、首飾りの留め具、クラスプへと移った。
それは、鈍い黄金色の光を放っていた。十八金だ。それも、鋳造(ちゅうぞう)ではない。一枚の金の板から打ち出し、丹念に彫金を施した、無垢の手創り品(てづくりひん)である。意匠は、一対の銀杏(いちょう)の葉をかたどったものか。繊細にして大胆な毛彫り(けぼり)が、葉脈の一本一本までを生き生きと描き出している。
ルーペで、さらに細部を覗き込む。
クラスプの裏側には、品位を示す「K18」の刻印。そして、その横に、もうひとつ。ごく小さな、菱形の中に「竜」の一文字をデザインしたような、見覚えのある印が彫られていた。
「……!」
宗兵衛の背筋に、電流のようなものが走った。
まさか。これは、あの男の仕事か。
銀座の彫金師で、この印を使う男は、ただひとりしかいない。
「……竜斎(りゅうさい)」
呟かれた名に、婦人の肩が、ぴくりと微かに震えたのを、宗兵衛は見逃さなかった。
二、彫金師の意地
竜斎。
本名を、辰五郎(たつごろう)といった。
神田の生まれで、腕は天下一品だが、気難しさも天下一品という、戦前の銀座では知られた彫金師であった。宗兵衛がまだ丁稚(でっち)小僧だった頃、何度か使いで彼の仕事場を訪れたことがある。
銀座の賑わいを背にした、采女町(うねめちょう)の裏長屋。煤(すす)けた板壁に、ただ「彫金 竜斎」とだけ書かれた朴(ほお)の木の看板が掛かっているだけの、うっかりすれば見過ごしてしまいそうな工房であった。
中へ入ると、いつも金槌(かなづち)と鏨(たがね)の、小気味よい音が響いている。そして、蝋(ろう)と、金属の焼ける匂い。竜斎は、客が来てもろくに顔も上げず、分厚い眼鏡の奥の鋭い目で、ただ黙々と仕事を続けていた。
「なんだい、小僧。また旦那のお使いかい」
「へい。これを、お願いするそうで」
「……ふん。置いていきな」
会話は、いつもそれだけだ。
竜斎は、金でもプラチナでも、どんな素材でも扱ったが、気に入らない仕事は決して請けなかった。どれほど大金を積まれようと、客の顔を見て「そいつはいけねえ。そのお顔に、俺の細工は似合わねえよ」と、平気で断る。その代わり、ひとたび仕事を請け負えば、寝食を忘れて打ち込み、魂を削るようにして、完璧なものを創り上げた。
この珊瑚の首飾りのクラスプも、まさしく竜斎の仕事そのものであった。
銀杏の葉の、流れるような曲線。葉脈を彫り込んだ鏨の、一分の隙もない冴え。そして、何よりも、この小さな部品に込められた気迫。これは、ただの留め具ではない。この首飾りという作品全体を、最後に引き締め、完成させるための「画竜点睛(がりょうてんせい)」なのだ。
竜斎は、なぜこの意匠に銀杏を選んだのか。
宗兵衛は、再び婦人に目をやった。婦人は、窓の外の、冬の午後の光を浴びて静かに佇んでいる。その横顔は、歳を重ねてもなお、若い頃の面影を強く残していた。すっと通った鼻筋。意志の強そうな、一文字に結ばれた唇。そして、切れ長の涼やかな目元。
――明眸皓歯(めいぼうこうし)。
ふと、そんな言葉が宗兵衛の脳裏をよぎった。
きっと、若い頃のこの婦人は、息をのむほどの美人だったに違いない。銀座の夜を、その微笑みひとつで華やかに彩った、伝説の芸妓か。あるいは、華族の家から、望まぬ縁で実業家に嫁いだ令嬢か。
竜斎は、この首飾りを注文した若き日の彼女に会ったのだ。そして、その美しさと、どこか憂いを秘めた瞳に、職人としての創作意欲を激しくかき立てられたのに違いない。
だから、最高の素材に、最高の技を注ぎ込んだ。
珊瑚は、おそらく当時の日本の海で採れる最上のものだ。土佐の海に命懸けで潜った珊瑚漁師が、命の危険と引き換えに引き上げてきた「宝石」である。その中から、色、形、大きさ、艶、すべてが揃った珠だけを、気の遠くなるような手間をかけて選りすぐり、ひとつの連なりへと仕上げたのだ。
その最後の仕上げを、竜斎が任された。
彼は、この紅い宝石を身に着けるであろう女性の姿を思い浮かべ、鏨を握った。そうだ、銀杏だ。銀座の並木を彩る、あの黄金色の葉。秋の陽光を浴びて輝く銀杏の葉のように、この首飾りが彼女の首元を飾り、その美しさを一層引き立てるようにと。そんな願いを込めて。
「……結構な、お品です」
宗兵衛は、万感の思いを込めて言った。
「お預かり、いたします。ですが、少しお時間を頂戴したい。この品に見合うだけの値をお付けするには、ちと骨が折れますので」
「……お任せいたします」
婦人は、初めてかすかに微笑んだように見えた。その笑みは、まるで枯れ木に一輪だけ咲いた冬牡丹のように、儚く、そして美しかった。
婦人が帰った後、宗兵衛は再び首飾りを手に取った。
ずしりとした重みが、掌に心地よい。
総重量、十八・一三グラム。
見た目の可憐さに反した、この確かな重み。これこそが、中までみっしりと詰まった上質な珊瑚と、贅沢に使われたK18無垢の金の証左(しょうさ)であった。
中央の一番大きな珠は、実測して八・四ミリ。そこから留め具に向かって、八ミリ、七ミリ、六ミリ……と、徐々に小さくなり、端の珠は四・三ミリ。この計算され尽くした珠の配置が、首にかけたときに、驚くほど滑らかな曲線を描き、デコルテを優雅に見せるのだ。全長は、四十四センチ。長すぎず、短すぎず、ちょうど鎖骨のくぼみに、そっと寄り添うように設計されている。
これを身に着けていた婦人は、きっと自らの美しさを知り尽くした、粋な女性だったのだろう。
宗兵衛は、店の奥から年代物の天鵞絨(ビロード)の布を取り出し、その上にそっと首飾りを置いた。深い紅(くれない)の布の上で、珊瑚の赤は、まるで命を得たかのように、妖しいまでに輝きを増した。
これは、ただの装飾品ではない。
職人の魂と、持ち主の人生が溶け込んだ、ひとつの「物語」なのだ。
宗兵衛は、この物語を、次の持ち主に正しく伝えねばならない、と強く思った。
三、小料理屋『辰巳』のあんこう鍋
その夜、宗兵衛は馴染みの小料理屋『辰巳』の暖簾(のれん)をくぐった。
築地の場外市場の近く、勝鬨橋(かちどきばし)のたもとにひっそりと佇む、カウンターだけの小さな店だ。主人の倉田(くらた)は、宗兵衛と同い年で、若い頃からの飲み仲間である。
「よう、宗兵衛さん。今夜は冷えるねえ」
「ああ。熱燗を一本、つけてくれ」
「へい、毎度」
無口な主人と、無口な客。
だが、ふたりの間には、長年培われた阿吽(あうん)の呼吸があった。
宗兵衛が何も言わなくとも、倉田は、彼の好みの肴を心得ている。
「今日は、いい鮟鱇(あんこう)が入ったよ。鍋にするかい?」
「……もらおうか」
やがて、目の前に、ひとり用の小さな土鍋が置かれた。
ぐつぐつと、湯気が立ち上っている。白菜、春菊、焼き豆腐、そして大ぶりに切られた鮟鱇の身。出汁は、昆布と鰹節(かつおぶし)で丁寧に引いた、透き通った醤油仕立てだ。そして、小鉢には、鮮やかな橙色をした、蒸したてのあん肝が添えられている。
宗兵衛は、まず熱燗をぐいと一口呷(あお)った。
喉を焼くように下っていく熱い液体が、冷え切った身体の芯に、じんわりと沁みわたっていく。ふう、と息をつき、箸を取った。
小鉢のあん肝を、ひとかけら口に運ぶ。
ねっとりと舌に絡みつく、濃厚な旨味。海のフォアグラとは、よく言ったものだ。この深いコクと、わずかな苦みが、酒を呼ぶ。
宗兵衛は、このあん肝の温かみのある橙色を見ているうちに、昼間見た、あの珊瑚の首飾りを思い出していた。
あん肝の橙は、生命の源の色だ。
そして、あの珊瑚の紅もまた、海の底で、何十年、何百年という歳月をかけて育まれた、生命の結晶の色であった。
「倉さん」
「なんだい」
「今日、面白いものが手に入った」
宗兵衛が、ぽつりと語り始めた。
倉田は、黙って次の徳利を燗につけながら、相槌も打たずに聞いている。宗兵衛が、自分の店の品物のことを、こうして話すのは珍しいことだった。
「……見事な赤珊瑚のネックレスだ。戦前の、とびきりの品でな」
「へえ」
「留め具が、竜斎の仕事なんだ」
「あの、偏屈爺さんの?」
倉田も、竜斎のことは聞き及んでいた。
「そいつは、大したもんだ。あの爺さん、気に入らねえと、大旦那の注文でも蹴飛ばすような人だったって言うじゃねえか」
「ああ。だから、よほど特別な注文だったんだろう。持ち主だったご婦人も、たいそう気品のあるお人だった。若い頃は、さぞかし名の知れた美人だったに違いない」
宗兵衛は、鍋の鮟鱇に箸をつけた。
ぷりぷりとした白身は、淡白ながらも滋味深い。皮の部分は、ゼラチン質がとろりとして、これまた格別の味わいだ。
熱い鍋をつつき、酒を飲むうちに、宗兵衛の頭の中では、ひとつの情景が、より鮮明に形を結びつつあった。
――昭和十年頃の、帝都・東京。
モダンガールが闊歩(かっぽ)し、ジャズが流れ、夜の銀座にはネオンが煌(きら)めいていた、華やかで、どこか危うい時代。
ひとりの美しい女性がいた。彼女は、あるパトロンから、その寵愛(ちょうあい)の証として、最高の珊瑚の首飾りを贈られることになった。
男は、最高の素材を集めさせた。土佐の海の底から、奇跡的に引き上げられた、傷ひとつない上質の赤珊瑚。それを、当代一の職人に磨かせた。
そして、最後の仕上げであるクラスプを、頑固一徹の彫金師、竜斎に依頼した。
竜斎は、いつものように、最初は渋っただろう。
「珊瑚の首飾りの留め具だあ? そんなもんは、そこらの職人にでもやらせておきな」
しかし、依頼主は食い下がった。
「いや、竜斎先生でなければ駄目なのです。これは、ただの首飾りではない。私の、想いのすべてを込めた品なのです。どうか、一度、これを身に着ける女性に会っていただけないでしょうか」
そこまで言われては、竜斎も無下には断れない。
数日後、竜斎の工房に、その女性が姿を現した。
黒繻子(くろじゅす)の地に、加賀友禅で見事な花鳥風月を描いた、艶やかな引き振袖。結い上げた髪には、鼈甲の櫛と、翡翠(ひすい)の簪(かんざし)。その美しさは、まるでこの世のものとは思われぬほどであった。
だが、竜斎の心を捉えたのは、その完璧な美しさよりも、彼女の瞳の奥に宿る、一筋の翳りであった。
(……このおなごは、笑っておらぬ)
竜斎は、直感した。
この美貌と、この華やかな装いの裏側で、彼女の心は、何か重いものに縛られている。
そのとき、竜斎の職人魂に、火がついた。
(……ようがす。この仕事、引き受けやしょう)
(まあ、本当でございますか)
(ただし、ひとつだけ条件がある。デザインは、あっしに一切を任せていただく。文句は言わせやせん)
そうして、竜斎は工房に籠った。
彼は、彼女の憂いを帯びた美しさを、どうすれば輝かせることができるか、考え抜いた。そして、思いついたのが、一対の銀杏の葉であった。
秋になれば、黄金色に輝き、やがてはらはらと散っていく銀杏の葉。その潔さと、どこか物悲しい美しさが、彼女の姿に重なったのだ。
竜斎は、一枚の十八金の板を、何度も火に入れては叩き、鍛え上げた。
そして、命を吹き込むように、鏨を打ち込んでいく。
ひと打ち、ひと打ちに、彼の祈りが込められていた。
この首飾りが、彼女の心を、少しでも慰めることができますように。その憂いを、しばしでも忘れさせることができますように、と。
数週間後、完璧な銀杏の葉のクラスプが完成した。
それは、まるで本物の葉が、そのまま黄金になったかのような、生命感に満ちた逸品であった。
そのクラスプが、赤珊瑚の連なりと結びついたとき、首飾りは、ひとつの芸術品として、ついに完成したのである。
「……というような、物語があったんじゃないかとな」
宗兵衛が言うと、倉田は、黙って新しい徳利を差し出した。
「宗兵衛さん、あんたも好きだねえ。まるで見てきたみたいに語るじゃねえか」
「ああ。古いものには、そういう声が聞こえてくるんだよ。作った人間の声、持っていた人間の声がな」
鍋の出汁をすべて飲み干し、宗兵衛は勘定を済ませて店を出た。
冬の夜空には、冴え冴えとした月が掛かっている。
冷たい夜気が、火照った顔に心地よかった。
四、新たなる主へ
店に戻った宗兵衛は、帳場に座り、改めて首飾りを眺めた。
照明の下で、赤珊瑚は、まるで内側から発光しているかのように、深く、そして静かに輝いていた。
K18のクラスプもまた、竜斎の魂が宿ったかのように、鈍いながらも力強い光を放っている。
この首飾りは、何を見てきたのだろう。
華やかな夜会、秘密の逢瀬、喜びの瞬間、そして、悲しみの涙。
持ち主であったあの老婦人は、これをどのような想いで手放す決心をしたのか。その胸の内を思うと、宗兵衛の心はちくりと痛んだ。
だが、物は、人から人へと受け継がれていく宿命を持つ。
ひとりの人間の人生よりも、遥かに長い時間を生きるのだ。
宗兵衛の役目は、その橋渡しをすること。この品が持つ価値と物語を、次なる主へと、正しく伝えることである。
「お前さんの、次のご主人様は、どんなお人だろうな」
宗兵衛は、まるで旧知の友に語りかけるように、首飾りに向かって呟いた。
「お前さんの本当の美しさをわかって、大切にしてくれる人だといいが……。お前さんを身に着けることで、錦上添花、その人自身の美しさが、さらに花開くような、そんな素敵なご婦人だといい」
この首飾りは、もはや単なる宝飾品ではない。
それは、昭和という激動の時代を生きた人々の記憶と、日本の職人が持てる最高の技を注ぎ込んだ、文化遺産とさえ言えるかもしれない。
それを、ただ店の片隅に眠らせておくのは、この品に対してあまりにも申し訳ないことだった。
そうだ、もっと多くの人に、この品の存在を知ってもらおう。
そして、この物語の続きを紡いでくれる、新しい主を探そう。
宗兵衛は、店の奥からパソコンを取り出し、ヤフーオークションの出品ページを開いた。
カチリ、カチリ、とキーボードを叩き始める。
まず、タイトルだ。
この品の魅力を、一言で表す言葉は何か。
そうだ、あの言葉だ。竜斎が、若き日の婦人を見て感じたであろう、あの言葉。
【明眸皓歯】
そして、この品が持つスペックを、正確に記していく。
F4217 美しい天然赤珊瑚8.4~4.3mm珠 最高級K18手創品彫金無垢ネックレス 44cm 18.13G
最後に、こう付け加えた。
唯一無二の逸品、と。
そして、この長い長い、商品の説明文を書き始めたのである。
それは、もはやセールストークではなかった。
宗兵衛が、この赤珊瑚の首飾りに捧げる、鎮魂歌(レクイエム)であり、同時に、未来の主へと託す、祝福の言葉でもあった。
これを読んでくださっている、画面の向こうのあなたへ。
この首飾りが、もしあなたの心を少しでも揺さぶったのなら、それは偶然ではないのかもしれません。
この品が、長い歳月を経て、あなたという新しい主を、探し当てようとしているのかもしれないのです。
銀座の裏通りに佇む、この小さな店『一期堂』で、この赤珊瑚の首飾りは、静かにその時を待っております。
職人の魂と、生きた人々の記憶を宿したこの小さな「物語」が、あなたの元で、新たな輝きを放つ日が来ることを。
間宮宗兵衛は、心からそう願っているのでございます。
(了)
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