除籍本 旧宮殿にて 15世紀末、ミラノ、レオナルドの愉悦 三雲 岳斗 (著)・1138
消えた肖像画、失踪した令嬢、石像の右腕だけが後に残され、遺言書を入れた風変わりな箱は持ち去られた―異能の師匠レオナルド・ダ・ヴィンチが、ミラノの宰相ルドヴィコ・スフォルツァ、才媛チェチリアとともに、不可解な謎、奇妙な事件に挑む。そして三人を待ち受ける運命は!?異才・三雲岳斗が描く、稀代の天才・レオナルド・ダ・ヴィンチ。
読後レビュー
「ひとむかし、いや、ふたむかしくらい前にもうなるのか、その時までは、「SF作家」といえば、なんと言うか、とにかくオールジャンル何でも書けるひとのことだという印象があった。栗本薫、笠井潔、菊池秀行、山田正紀などの作家活動、作品群の影響大なんですが、露骨に言ってしまえば、SF作家はミステリーも書けるけれど、ミステリ作家はSFが書けないと、そんな感じがあったわけです。無論そんなことはないわけですが。で、新本格が台頭し、それらの作家がSF(ないし超現実)的な設定を導入し始め、ついでに言うなら名探偵キャラがやおい市場に流通し始めてから、なんとなく上記の印象は逆転しだしたわけなんです。まぁ、時の勢いというやつ。――今若いひとたちは、どういう印象持っているのかいないのかわからないけれど、本書の作者は、久しぶりに、オールジャンル作家としてのSF作家を感じさせてくれるひとであるわけです(ジャンルの中にラノベも入っていますよ)。
本作は堂々たる歴史ミステリで、徒に晦渋にならない筆運びでうまく大衆(探偵)小説の枠組みに収めた。つまりは、「SF」的思わせぶりを断ち切って、「ミステリ」作家に身をやつしている――ということなんです、「オールジャンル」という意味は。収録作品はどれもシンプルなトリックで、ミステリアスな物語を見事に演出しているが、『ザ・ベストミステリーズ2005』『本格ミステリ05』双方に採録された「二つの鍵」は論理パズルのスリルを存分に堪能できる名作。何でこれが推協賞とれなかったんでしょう。推協くそたわけ。」
□図書館除籍本
*出品の除籍本には、ほぼすべての本の、表表紙、裏表紙、底面、背面には、
図書館の管理番号シール・図書館バーコードシール・図書館印印字があります。
*ブッカーと呼ばれる透明のブックカバーで保護されてます。
*経年によるヨゴレ、変色あります。
*中ページに使用されてる紙は材質がよいので経年を感じることなく読みやすいです。
(見て感じたとおりをお伝えしてますが、状態評価には個人差がありますので参考程度にお考えください。)
*読めればいいと言うおおらかな方の入札をお待ちしてます。
□古本・除籍本をご理解のうえ入札お願いします。
・出品タイトルの最後の数字は商品管理番号です。