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ダイヤトーンのブックシェルフ型スピーカー「DS-100ZV」です。
同番ペア。
主な整備は以下のとおり。
・ コンデンサの交換
・ 配線の引換え
・ バインディングポストの交換
・ ネジの交換
ツイーターのHPF用の電解コンデンサを、ルビコン製PETフィルムコンデンサとJantzenAudio製電解コンデンサを併用する形に変更しています。(写真5枚目右下)
静電容量に変更はありません。
内部の配線を引き換えています。
ツイーター用はJVC製、ウーファー用はオーディオテクニカ製14AWGのOFCスピーカーケーブルを採用。結線に圧着を採用し、すべてソルダーレスとしています。
なお、ウーファーはネットワークを介さない直結配線です。
背面のバインディングポストは、三角ナット形キャップのものに換装しています。(写真5枚目右上)
前面の各ユニットを固定しているネジは、プラスネジから六角穴キャップボルトに交換しています。(写真同左下)
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キャビネット外観は、一部の角にPVCのめくれ(写真6枚目)が若干ありますが、大きな傷は無く、擦り傷も少なめの比較的綺麗な部類です。
前面ネットにも穴や剥がれはありません。
ウーファーのエッジは柔らかいラバー製です。しなやかさを保っています。
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ダイヤトーンが市場から撤退する直前に発表した、小型2ウェイスピーカーシステムです。
横置きを想定されたデザインですが、縦置きもできます。
音は、この頃のダイヤトーンらしい中高音が突っ張ったような雰囲気はありながらも、全体としてはややマイルドになっていて、クセを抑えた自然なバランスにまとめられています。
整備では、音のバランスは変えず、マテリアルのグレードアップに努めています。
往年のダイヤトーンにみられる、流れる信号の純度を重視したソルダーレス仕様を復活させています。
HPFに新たにフィルムコンデンサを搭載していますが、主体は電解コンデンサであり、なるべくオリジナルの質感から離れないようにしています。
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主な定格
・ 2ウェイ2スピーカー/バスレフ型/防磁設計
・ 寸法:285W x 180H x 170D mm
・ 重量:3.5kg
・ インピーダンス:6.3Ω
・ 再生周波数帯域:60Hz~30kHz
・ 出力音圧Lv:87dB/W/m