江戸時代に刷られた木版「古今和歌集」春の歌(上)の和歌を出品いたします。
<年代について>
刷られた時期の詳細は不明ですが、1800年以前です。同じ古今和歌集が
国立国会図書館のホームページのリンクに掲載されております。
<和歌の作者について>
紀貫之
平安前期の歌人、歌学者。三十六歌仙の一人。加賀介、土佐守などを歴任、木工権頭(もくのごんのかみ)に至る。醍醐天皇の勅命で「古今和歌集」撰進の中心となり、仮名序を執筆。歌風は理知的で技巧にすぐれ、心と詞の調和、花実兼備を説いて古今調をつくりだした。漢詩文の素養が深く、「土左日記」は仮名文日記文学の先駆とされる。著はほかに撰集「新撰和歌集」、家集「貫之集」など。天慶八年(九四五)没か。
<旧所蔵者について>
旧所蔵者は、仙台藩伊達家と仙台藩医師・大槻玄沢です。
<出品した木版古今和歌集の状態について>
経年による虫食い・焼け・黒ずみがございます。
A4サイズの厚紙に貼付されております。
<来歴について>
江戸時代に仙台藩伊達家に医師として仕えていた木村寿禎が収集し、所蔵していたものの中から出品しております。
所蔵されていたものの多くは、京都の公家(近衛家、鷹司家、九条家、大炊御門家)が書いた古文書でした。
伊達綱村(仙台藩第4代藩主)が近衛基熈を通じて公家の茶道具や古文書を入手したり、京都の公家の娘が伊達家当主に嫁いだ際に嫁入り道具の一つとして古文書を持参したため、仙台藩では公家が書いた書物を多数所蔵しておりました。
その後、一部の古文書は伊達家から仙台藩医の木村寿禎に渡り、木村家で代々受け継がれております。
<サイズ>
木版古今和歌集:縦26.3㎝、横9.1㎝
厚紙:縦29.7㎝、横21㎝
<送付方法等>
・送料は落札者様のご負担となります。「おてがる配送ゆうパケットポスト」にて発送いたします。
・発送の際は、読み下し文と現代語訳もお付けいたします。
<かんたん決済の仕方について>
こちらに掲載されております。
かんたん決済の方法
<読み下し文>
家に有(あり)ける梅の花のち(散)りけるをよめる 貫之
く(暮)るとあ(明)くとめ(目)かれぬ物を梅(の)花いつの人まにうつ(移)ろひぬらん(和歌番号四五)
寛平御時きさい(后)の宮の歌合のうた(歌) よみ人しらす
<現代語訳>
わが家に植えてあった梅の花が散ったのを見て詠んだ歌 紀貫之
日が暮れても、夜が明けても、絶えず目を離さなかった梅の花なのに、人がちょっと油断をしていたら、いつの間に散ってしまったのだろう。(和歌番号四五)
寛平御時后宮歌合の歌 読人知らず
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