雅虎拍卖号:x1128463892
开始时间:11/14/2024 16:22:49
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★商品説明★ | 太田忠司著 「ミステリなふたり1~4」 幻冬舎文庫他 「ミステリなふたり」 平成23年 10月 文庫2版 「もっとミステリなふたり」 平成23年 10月 文庫初版 「ミステリなふたり ア・ラ・カルト」 2016年 9月 文庫初版 「ミステリなふたり あなたにお茶と音楽を」 2020年 5月 文庫初版 定価 686円~880円+税 294頁~387頁 |
★著者略歴★ | 1959年、名古屋市生まれ。名古屋工業大電気工学科卒。昭和56年「星新一ショートショートコンテスト」で「帰郷」が優秀作に。1990年長編「僕の殺人」で本格的なデビューを果たす。それに続く「殺人3部作」で本科推理の旗手として活躍。2004年「黄金の蝶ひとり」で第21回うつのみや子供賞を受賞。刑事失格に始まる「阿南シリーズ」ほか、多数のシリーズを刊行。 |
★作品内容★ | 氷の女王と言われる敏腕女性刑事だが、家に帰れば年下の夫にメロメロ。そのギャップが面白い安楽椅子探偵シリーズ。 <1> 最初の場面は、アツアツ・デレデレの自宅場面から始まる。イラストレーターで、そこそこ売れ始めた新太郎は、八歳年上の景子と暮らしている。仕事から帰った景子に愚痴を聞かされ、押し倒される毎日。でも景子は、外に出ると”鉄女”とも称される愛知県警捜査一課の刑事。まさかこんな姿があろうとは職場の誰もが思っていない。で、その鉄女が、家に帰るとでれでれ、熱々に代わる。そこそこ人気の出てきた新太郎だが、炊事・洗濯・家事が大好きなので、仕事を抑えても主夫の道を選ぶ。そして景子の話を聞きながらずばりと事件の謎を解く。連作短編。前半の数編は、典型的な安楽椅子探偵(アームチェアディクティブ)の形式ののっとって、景子の話を聞いて事件を推理する形だが、中盤以降、事件現場での鉄女・氷の女の景子の様子が描かれ、そのギャップが面白い。そして最終編では、雪の山荘事件で、もうひとつ意外な話しもこれもいい。「ミステリなふたり」「じっくりことこと殺人事件」「エプロン殺人事件」「お部屋ピカピカ殺人事件」「カタログ殺人事件」「ひとを呪わば殺人事件」「リモコン殺人事件」「トランク殺人事件」「虎の尾を踏む殺人事件」「ミステリなふたり」。 <2> ”誰が疑問符をつけたか?”のサブタイトルも付く。”鉄女”・”氷の女”と呼ばれる京堂警部補。彼女が現場に現れると知る部下達は、背筋を強張らせ、現場の温度が数度は下がると言われる。やくざの幹部がぼこぼこにされたとか、所轄署の署長が出署拒否になったとか噂がある。噂はともかく、憶測で物を言ったり、駄洒落など飛ばそうものならその冷たい視線を浴びて、舌が強張る。けれど家に帰ってからの彼女を見たら、彼らは信じられないだろう。家事大好きの若い夫のイラストレーターにでれでれ。”ねえ”と語りかける彼女は別人。新太郎君は、彼女の話を聞きながら真相をずばりと推理する。よくある”安楽椅子探偵”物の王道を行くのだが、ともかく語りが面白い。妻の事件を夫が聞いて解決すると言うパターンだったらありきたりだが、そこに、様々な工夫を加えて読者を飽きさせない。ここはこう来たかと、次々に物語を工夫させてくる。各編のタイトルだってそう、みんな、あの有名ミステリのもじりなのだ。作者や、原題を全て覚えているわけでは無いが、ミステリ好きは全て知っているだろう。ともかく楽しく面白い連作。「ヌイグルミはなぜ吊るされる?」「捌くのは誰か?」「なぜ庭師に頼まなかったのか?」「出勤当時の服装は?」「彼女は誰を殺したか?」「汚い部屋はいかに清掃されたか?」「熊犬はなにを見たか?」「京堂警部補に知らせますか?」。 <3> 現場では”氷の女王”、家に帰ればでれでれの京堂警部補のギャップ萌もいいが、イラストレーターで主夫の新太郎の料理に舌鼓。8品の料理とデザートを含めて9人をお楽しみあれ。「一皿目密室殺人プロヴァンス風」「二皿目シェフの気まぐれ殺人」「三皿目連続殺人の動揺し立て」「四皿目偽装殺人、針と糸のトリックを添えて」「五皿目眠れる殺人、少し辛い人生と共に」「六皿目不完全なバラバラ殺人にバニラの香をまとわせて」「七皿目二つの思惑をメランジュした誘拐殺人」「八皿目殺意の古漬け、夫婦の機微を添えて」「デザートの一品男と女のキャラメリゼ」。 <4> サブタイトルのように、各話の冒頭に紅茶鑑定士のエッセイで、お茶と音楽の話が載せられる。そして、それに関わるような事件の話が。イラストレーターの新太郎は、そのエッセイに出たお茶を景子さんにふるまうのだが、捜査現場で出会う事件と絡ませて、見事。各篇のタイトルに出てくる曲名は名前はよく聞いているし、聞けば”ああ、これ”と思うほど聞いたことがあるだろう。お茶については、私自身は”午後の紅茶”と、ドリンクバー選ぶでティーバッグぐらいしか飲まない。何故なら、紅茶の香りは好きだが、なんか入れるのがめんどくさそうだからだ。でも嫌いではない。ゆっくりお菓子とともに飲める余裕が欲しい。今回、京藤警部補に抜擢され捜査一課に配属された築山瞳が、捜査場面での語りを引き受けている。なかなか緊張して初々しいが、彼女に騙りを負かせていることが、この第4巻の仕掛にもなっている。最後まで読んでふっと、温かさがよぎる。「白い恋人たち」「小さな喫茶店」「雨にぬれても」「バードランドの子守歌」「夏の日の恋」「華麗なる賭け」「僕の歌は君の歌」。 |
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