自宅保管の品です。大変美品ですが、古いもので経年変化はございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。
吉川 潮
わが愛しの芸人たち
立川談志、ビートたけし、横山やすし、ショパン猪狩、桂三木助、円生、三亀松…など、落語、漫才、コメディ他全ジャンルから、演芸評論家である著者が放送作家時代から追いかけた、総勢40余人への思い入れの総決算。
落語、漫才、コメディー、吉本新喜劇、音曲、浪曲、講談、声帯模写…放送作家時代から追いかけた、総勢40余人への思い入れの総決算。
目次
1 落語と落語家(君は毛唐を見たか!―現・快楽亭ブラック;女性落語家の魅力―桂あやめ ほか)
2 芸人追悼記(三遊亭円生;落語家の葬式―春風亭柳朝の場合 ほか)
3 色もの芸人たち(どアホウ一代―横山やすし伝;会いたくなかった人―横山やすし ほか)
4 江戸前の芸(江戸前の男―カツシンこと勝新太郎;深川の粋―柳家三亀松 ほか)
5 談志の本買い(麻薬のような芸人;談志祭り ほか)
レビューより
「桂三木助 死の真相」は貴重な証言、解釈
「桂三木助 死の真相」と「芸術祭に袂別するの辞」が面白かった。いずれも著者しか書くことの出来ない内幕が語られているからだ。特に三木助の自殺については、当時一般には「看板の重荷」の一言で片付けられてしまっていたので、本稿は貴重な証言、解釈になっていると思う。この距離感は小林信彦と横山やすしの関係を思わせる。よく書けている。是非“「三木助歳時記」の続編”を“遅くとも十三回忌の年”には書いてほしい
目次をさらって芸人の顔ぶれに嬉しくなっちゃいました。
ブラック、昇太に、談春、志らく、花緑、こぶ平、四代目三木助。
志ん朝、春風亭柳昇。
やっさん、たけしに、ショパン猪狩、カツシン、国元武春だ、
山陽、安鶴、高田の文夫。
トリは家元、立川談志。
吉川潮、小林信彦、いいなぁ。
「落語家さんと友達だと楽しいでしょうね」と言われて吉川潮。
「排他的、自惚れ、顔で笑って腹で馬鹿にするそんな体質の落語家たち。
だが「話のわかる人」と認識されると本音を漏らす。
飲めば先輩、仲間の悪口も。だけど洒落が効いててオチがある。おかしさたるやない。
だからこそ付き合いづらい連中と20年来友達付き合いをしているんだ。」
家元こと立川談志のイリュージョンの意味が少し見えた気がしました。
(…「極貧の中の生活」つまり「人間の常識」なんていう学習の入る余地すらない世界。
…「常識という学習の嘘、無理」を嗤うのが家元の落語の根本、基本であり、
…「人間という不完全な生き物」の中にあるイリュージョンという、
常識で統一されないモノ、それらまで語るのが家元の「落語」であるのだ。)